沖縄県、レプトスピラ症の患者検体を取り違え 病原体検査で陽性と陰性を誤る 職員、患者番号を確認せず

 沖縄県保健医療部は13日、衛生環境研究所で行ったレプトスピラ症の病原体検査で、2人の患者の検体を取り違えたと発表した。両者ともミス発覚前に治療しており、現在は回復しているという。

 同部によると、10月3日に保健所から患者2人の検査依頼があった。PCR検査を実施した結果、1人は陽性、もう1人は陰性となり、それぞれ通知した。

 ともに発熱などの症状があったため医師の判断で入院となり、抗生物質投与などの治療を受けて数日後に回復したという。11月1日に別の検査を実施した際、結果が一致しないことから検体を取り違えていたことが発覚した。

 同部によると、職員が検査の際に容器を取り違えた可能性がある。作業ごとに内容をチェックするシートはあったが、容器に書かれた患者番号を確認する項目はなく、今後は確認を徹底するという。

 県庁で記者会見した糸数公部長は「患者本人や家族に多大な不安と迷惑をかけ、心からおわびする」と謝罪した。(社会部・下里潤)

(イメージ写真)病院

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