「国際的活躍が国内でも求められる」 APUで出口学長と米山副学長の公開対談【大分県】

オープンキャンパスの来場者の前で、公開対談する出口治明学長(左)と米山裕副学長=別府市十文字原の立命館アジア太平洋大

 【別府】別府市十文字原の立命館アジア太平洋大(APU)で12日、出口治明学長(75)と次期学長の米山裕副学長(64)の公開対談があった。オープンキャンパスの特別企画。米山副学長は日本で暮らす外国人と一緒に社会をつくる「第3の開国」が迫っていると指摘し、「国際的活躍が国内でも求められる。開かれた社会をつくる同志を求めたい」と高校生らに呼びかけた。

 演題は「APUから変わる世界」。出口学長は車椅子に乗って登壇し「今日の体験が一歩を踏み出すきっかけになることを期待しています」とあいさつ。以降は司会者が出口学長の質問を代読し、米山副学長が答える形式で大学としてのメッセージを伝えた。

 出口学長は「これから世界を変えていくため、高校生には今どんなことをしてほしいか」と質問。

 米山副学長は幕末の「開国」、高度経済成長時代に日本企業や留学生が海外に出ていった「第2の開国」に続く、「第3の開国」が間近と指摘。世界的半導体メーカー「台湾積体電路製造」(TSMC)の熊本進出を例に「外国人の技術者、経営者らと一緒に暮らしていく時代が来ている。そういったことを意識して勉強してほしい」と語った。

 大学内組織「インクルーシブ・リーダーシップセンター」の篠原欣貴センター長が「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂・D&I)」について講演したほか、平和学の授業紹介、日本人学生と留学生が共同生活を送る学生寮「APUハウス」の見学ツアーなどもあった。

 APUによると、出口学長の退任は2期目満了の今年末。米山副学長は来年1月から3年間、新学長として大学を率いる。

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