純利益27%増! ヤオコーが大幅増収増益 “二極化対応”で若年層も中高年層も取り込む「魅力ある店舗」

ヤオコー、純利益27%増 第2四半期決算

 食品スーパーのヤオコー(埼玉県川越市)が13日発表した2023年4~9月期連結決算の純利益は前年同期比27.1%増の136億8000万円だった。売上高に当たる営業収益は9.0%増の3049億5700万円、営業利益は21.8%増の194億4700万円で大幅な増収増益を記録した。

 生鮮や食料、日用品を中心に若年層や子育て世代に支持される低価格帯商品の提案で客数・客単価ともに伸長。同時にカテゴリーの専門性を高めてさまざまな利用シーンや独自メニューの提案で、中高年層にも支持される”二極化対応”が進んだことを背景に既存店の売上高(単体)が7.0%増と堅調に推移し、業績好調の大きな要因となった。

 会見した川野澄人社長は「今後も地域の中心で開かれている市場のように食品の鮮度や総菜の出来立て感、売り場のにぎわい創出など魅力ある店舗づくりに努めたい」と意欲を見せた。また、人工知能(AI)を活用し、需要予測型自動発注システムによる生産性向上やネットスーパーの拡大などの戦略を掲げた。

 24年3月期通期の連結純利益予想(前期比1.0%増の160億円)は約85%進捗しているものの、世界的な金融引き締めなど景気の下押しリスクを加味し、従来予想を据え置いた。

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