「写真館は人生の一部を記録できるすごい仕事」 生徒が勤労体験、京都・南丹

生徒を前にカメラマンのやりがいを語る北村さん(南丹市園部町)

 京都府南丹市の園部中で、勤労体験を控えた2年生が地元の商店主などから仕事のやりがいや苦労を聞く授業があった。写真館や鮮魚店の店主が講演し、地域密着で働く喜びや勉強を続ける大切さを語りかけた。

 鮮魚店「布安」の樋口佑紀さん(35)は、メーカー勤務を経て7代目となった。午前4時半に起きて仕入れをし、店頭売りや幼稚園への給食納入で多忙な中、経済学などの読書に励んでおり「人間は小さいが、知識で大きくなる」と訴えた。

 「北村写真研究所」の北村智志さん(43)は学生時代に家業の写真館を手伝い「人とたくさん話せる」と引かれて継いだ。幼少期から親になった後まで来る家族もおり「小さい町ならでは。成長がうれしい」と語った。

 撮影例を見た2年の生徒(13)は「写った人の感情が伝わってくる。人生の一部を記録できる仕事ですごい」と話した。税理士や僧侶も講演し、生徒らはさまざまな職業を支える熱意に触れていた。

© 株式会社京都新聞社