<ライブレポート>=LOVE、デビュー6周年をさいたまスーパーアリーナで祝福

=LOVEのメジャーデビュー6周年を記念した【=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT】が、2023年10月18日および19日に埼玉・さいたまスーパーアリーナにて自身過去最大規模で開催された。本稿では豪華なステージとなった2DAYSのうち2日目、10月19日公演の模様をお届けする。

会場が暗転し、オープニング映像が流れ終わると、オーケストラの演奏をバックに始まったのはグループ名を冠したデビュー曲の「=LOVE」。優雅な演奏と共に届けられたこの“原点”とも言える曲に、会場は初っ端から大きな盛り上がりを見せる。そこから流れるように「僕らの制服クリスマス」「The 5th」と、クリスマスソングを立て続けに披露。メンバーの多彩な歌声にオーケストラ生演奏が加わり、どの曲も壮大さが増した新たな魅力が引き出されていた。

メンバーがセンターステージに移動すると、「Want you!Want you!」から次々とキュートでポップな曲を畳み掛けていく。「「君と私の歌」」で“カメコタイム”が設けられたり、「お姫様にしてよ!」ではトロッコでアリーナを巡って歌声を届けたりなど、様々な演出で観客の熱量は増していく一方だ。

音楽とダンスでメドレーのように繋いでいくメンバーの自己紹介コーナーを経て、ユニットブロックに突入する。まずはアップテンポな「ラブロケ」を大場花菜、音嶋莉沙、齋藤樹愛羅、髙松瞳、瀧脇笙古、山本杏奈の6人が可愛らしく披露。続く諸橋沙夏はシックな「拝啓 貴方様」(野口衣織ソロ曲)を艶やかに届け、原曲とはまた違った表現で魅せる。大谷映美里は「Sweetest girl」を自身の“推しキャラクター”であるシナモロールと愛らしくコラボ。そして、佐々木舞香と野口の“いかりんぐ”コンビは「わたし、魔法使い」で王道的なアイドル・パフォーマンスを届け、普段のイメージとのギャップでファンを沸かせた。

続いて、11月29日にリリースが控えている15thシングルから、表題曲の「ラストノートしか知らない」が披露される。シングル表題曲では初のセンターに抜擢された齋藤樹愛羅をはじめ、メンバーのしっとりとしたエモーショナルな歌唱が会場に響き渡る。ドラマチックなダンスコーナーから流れるように始まった「CAMEO」ではダークさも内包した世界観がクールに表現され、会場の空気ががらっと塗り替えられた。そして、再登場したオーケストラを迎えて始まったのは「祝祭」。荘厳なその音像はまるでミュージカルを見ているかのような物語性で、間違いなく本日のハイライトのひとつだった。次曲「あの子コンプレックス」を終えると、“銀座でLunch”と題された企画VTRがスクリーンに映し出され、ファンは6周年を祝うメンバーの姿を楽しんだ。

VTRが終了すると、ステージ上にはバンドが登場。歪んだギターが鳴り響き、メンバーはセンターステージから「Junkies」「いらない ツインテール」とアグレッシブなロックサウンドの楽曲を連発していく。荒々しく煽るメンバーも、それに応える観客も、それぞれが放つエネルギーは爆発力が凄まじい。その後も、ふたたびカメコタイムとなった「Oh!Darling」や、メンバー同士を他己紹介し合う「ヒロインズ」、爽やかに疾走するサマーチューン「ナツマトペ」と続けていく。どれもアイドルらしいポップさを持ち合わせながら、多彩なジャンルを取り入れている、バラエティ豊かな楽曲たちだ。

最終ブロックは、メンバーの感情をあらわにした歌唱が光る「この空がトリガー」に始まり、「探せ ダイヤモンドリリー」では感動的な一体感が会場を包み込む。「この6年間、出会いや別れとか、嬉しいことや時には苦しいことも、全部このメンバーと分かち合ってきました。=LOVEがみんなでよかったなと心から思っています。(メンバーの)みんなと出会えたから、ここにいるみなさんとも出会えました。ここにあるすべてが私たちにとって宝物であり、終わらない青春です!」という髙松によるMCから、ラスト「青春”サブリミナル”」へ。切なさと楽しさが共存するこの曲はフィナーレにピッタリだ。

アンコールは「「部活中に目が合うなって思ってたんだ」」からスタート。メンバーがスタンドにも登場し、近距離でファンと盛り上がりを共有すると、切ない「だからとて」へと繋いでいく。大合唱を生んだ「ラブクリエイト」を終えると、カメコタイムを経て「7年目も、私たちに恋慕ってね!」という佐々木の呼びかけで「夏祭り恋慕う」へ。このラストナンバーで大団円を迎えて終演かと思いきや、メンバーが挨拶をしようとしたタイミングでサプライズが。スクリーンに、2024年2月から4月にかけて、グループ初のアリーナツアー【=LOVEアリーナツアー2024「Tell me what's more than "LOVE"」】が開催されることが告知されると、ファンだけでなく、ステージ上のメンバーも大興奮状態に。

収まる気配のない会場の興奮に、山本は「こんなに大事な発表があったあとに、このまま終わりたくなくない!? 私、スタッフさんに怒られても知らない! リーダー特権使っちゃうんだから!」と宣言する。スタッフとの調整が終わると、最後に改めてデビュー曲「=LOVE」を披露。メンバーも最後の力を出しきらんばかりに全力で会場を駆け巡り、ファンへの感謝の気持ちを共有する。最後に会場を幸せな空気感で満たし、【=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT】は締めくくられた。

Text:Haruki Saito

◎公演情報
【=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT】
2023年10月19日(木) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ

<セットリスト>
1. =LOVE
2. 僕らの制服クリスマス
3. The 5th
4. Want you!Want you!
5. 「君と私の歌」
6. お姫様にしてよ!
7. ラブロケ (大場花菜、音嶋莉沙、齋藤樹愛羅、髙松瞳、瀧脇笙古、山本杏奈)
8. 拝啓 貴方様 (諸橋沙夏)
9. Sweetest girl (大谷映美里、シナモロール)
10. わたし、魔法使い (佐々木舞香、野口衣織)
11. ラストノートしか知らない
12. CAMEO
13. 祝祭
14. あの子コンプレックス
15. Junkies
16. いらない ツインテール
17. Oh!Darling
18. ヒロインズ
19. ナツマトぺ
20. この空がトリガー
21. 探せ ダイヤモンドリリー
22. 青春”サブリミナル”
En1. 「部活中に目が合うなって思ってたんだ」
En2. だからとて
En3. ラブクリエイト
En4. 夏祭り恋慕う
En5. =LOVE

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