6日にJR山陽線の普通列車の車輪が空転し、運休や遅れが生じたのを受けて、JR西日本は14日、対策として「容器に入れた空転防止用の砂」を配備したと発表しました。
砂が配備されたのは、全国有数の急こう配で知られる山陽線の瀬野-八本松間、通称「セノハチ」です。砂は、500ミリリットルのペットボトルの容器に入れた状態で、セノハチの13か所に約10本ずつ、合計142本が8日までに配備されたということです。
山陽線の瀬野-八本松間では6日、普通列車の車輪がレールの上を滑り、前進できない状態になりました。この影響で、山陽線や呉線など一部区間の上下線の列車、計77本が運休するなどして、約2万5000人に影響がありました。
6日の空転発生時にも砂が使われましたが、旧型の115系の車両が運行していた2014年に配備されたものでした。JR西日本では、車輪の空転を検知し、運転を正常に戻す機能を備えた新型車両・227系「レッドウィング」が運行を開始した2015年以降、特に砂を補充していなかったということです。
JR西日本は今回の対策と合わせて、空転の原因について「降雨によりレールが濡れたことによるものと推定される」と発表しています。