猫が大量に「よだれ」を出している!考えられる5つの原因と正しい対応

猫がよだれをだす原因5つ

猫がよだれをだす原因には、次の5つが考えられます。

1.お腹が空いている

人もそうですが、猫もお腹がすくと唾液の量が増えてよだれをたくさん出すことがあります。

また目の前においしそうなものが出されたときや、おやつを見たときによだれがでることも。ただ、これらは生理的な反応なので特に心配はありません。

2.刺激物を食べた

刺激物を食べるのも、よだれが出る原因に。刺激物というのは猫の場合苦いお薬などが一般的です。投薬するとたちまち大量のよだれが出てきます…。

薬を与えた途端に大量のよだれが出てくるので、「まちがってあげちゃった!?」と驚く飼い主さんがいるかもしれませんが、これも生理的なものなので心配はありません。

3.気持ちが悪い

猫は消化器系に異常を起こして気持ち悪さがあるときに、よだれを大量に出すことがあります。さらに同時になにかをクチャクチャ食べている動作をしていたら、嘔吐をする可能性も高いので要注意です。

4.誤飲してしまった

猫は誤飲すると、それを吐き出そうとしてよだれを大量に出します。これはのどの粘膜を守るための現象で、よだれが止まらず出続けていることが特徴です。

また飲み込んだものが高カカオのチョコやブドウなど、猫に中毒を起こす食品だとすれば中毒症状の一環としてよだれが出ている可能性も考えられます。

5.なにか病気を患っている

猫のよだれがずっと落ち着かない・ほかの症状も出ている場合は、なにかしらの病気を疑いましょう。考えられるものとしては口腔内の疾患が多いですが、そのほか神経症状なども原因として考えられます。

猫がよだれを出す原因となる病気には何がある?

口の中の病気

猫のよだれを出す病的原因で最も多いのはお口の中の病気です。口の中の病気は、歯周病・口内炎・舌炎・歯肉炎などがあります。

よだれの量の増加以外にも、口を触ると痛がる・口臭がひどくなるなどの症状が現れたら口の中の病気を疑いましょう。

神経症系の病気

脳や神経に異常があるとよだれを出すことがあります。顔面まひなどの病気もありますが、代表的な病気は「てんかん」です。

てんかんは先天性だけでなく、脳に外傷が加わるなど後天的なものが原因で引き起こされることも…。足がもつれる、手足を突っ張った状態で痙攣するなどの症状が一緒に現れたらてんかんの可能性も考えましょう。

感染症

猫カリシウイルスや猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)などの感染症を患っていると、よだれを大量に出すことがあります。これらはワクチンで予防ができる病気ですが、もしワクチン未接種でほかの猫(とくに野良猫)との接触があった場合は注意が必要です。

食欲不振や体重減少、そのほか風邪症状など現れていたら感染症も疑いましょう。動物病院を受診することはもちろん、ほかの同居猫との隔離も必要です。

食道や消化器の病気

気持ち悪さを伴う消化器疾患や、食道炎などの食道系の疾患もよだれの原因になります。胃の疾患を患うと、吐き気や食道の疾患であれば食道粘膜を守るためによだれがでます。

ほかに食欲不振や嘔吐がみられたら注意してください。ただし胃捻転・胃拡張は手遅れになると命の危険があるので「吐きたいのに吐けない」など様子がみられたらすぐに動物病院を受診しましょう。

そのほかの病気

熱中症や中毒でもよだれが大量に出ることがあります。高温多湿の部屋に長時間いた・なにか猫が危険な食品を食べてしまったなど心当たりがあれば、これらの原因を疑いましょう。

熱中症の場合は体を冷やして、いずれも迅速に動物病院を受診することが大切です。

猫がよだれを大量に出すときの対処法

猫がよだれを出すときは、生理的なものであれば口回りをきれいに拭いてあげて、よだれがとまるのを待ちましょう。空腹が原因であれば食事にしてもOKですし、投薬などが原因であれば水を飲ませてあげても問題ありません。

大量のよだれで誤嚥をして、誤嚥性肺炎につながる危険性もあるため、注意が必要です。

ただし病的な原因が疑われる場合は、動物病院を受診しなければいけません。緊急性が必要な病気(胃捻転・胃拡張・誤飲・熱中症…etc)は夜間でも病院に向かい、そうでない病気は診察時間内に病院に行きます。

まとめ

今回は猫が大量のよだれを出す原因5つと考えられる病気と、考えられる病気や対処法など幅広く紹介しました。

愛猫のよだれがダラダラでていたら、飼い主は焦り驚くかもしれません。しかし、まずは原因を推測してみましょう。原因はさまざまありますが、とくに他の症状が出ているようであれば病気が原因であることが強く疑われるので、動物病院に行くことを強く推奨します。

また感染症・誤飲・口の中の病気などは、ワクチンや日常のケアで予防できるものです。そのため定期的なセルフ健康チェック・ワクチンの接種・危険な食品の管理を徹底するようにしましょう!

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