寒ブリ到来480本 能登・宇出津港、今季最多 14.3キロの大物も

約450本のブリが並び、活気づく市場=14日午前8時10分、金沢市中央卸売市場

  ●金沢で競り 

 能登町宇出津港で14日朝、今季最多となるブリ約480本が水揚げされ、重さ14.3キロの大物もお目見えした。石川県産の寒ブリは昨年度から最高級ブランド「煌(きらめき)」の認定制度が始まり、今年も12月以降、重さ14キロ以上で傷がないなどの基準を満たしたブリが認定されることになっており、市場は本格的な漁期の到来に活気づいた。

 ブリは重さ8~9キロ台が中心で、約450本が金沢市中央卸売市場、33本が能登町の県漁協能都支所に運ばれ、それぞれ競りに掛けられた。

 金沢市中央卸売市場は今季最初のまとまった水揚げに沸き、仲買人が胴回りの太さなどを見極めながら競り落としていった。14.3キロの「煌級」の大物には1キロ当たり3500円の値が付いた。卸売業者の担当者は「ここ数日で急に冷え込んだのでブリが入ってきた。これから先も期待できる」と話した。

 県漁協能都支所では仲買人から「ようやく本格的な寒ブリのシーズンが到来した」「漁期序盤にしてはまずまずの漁獲ではないか」との声が上がった。

 能都支所の担当者は「出足が悪かった昨年に比べ、今年は順調のような気がする。寒くなればなるほど大物が捕れるだけに、今後に期待したい」と話した。

  ●県内冬型続く 曇りや雨

 14日の石川県内は冬型の気圧配置が続き、曇りや雨となった。正午までの最高気温は加賀中津原で14.0度、珠洲で13.5度、金沢で12.6度と平年より4度ほど低く12月上旬並みとなった。

 金沢地方気象台によると午後も寒気や気圧の谷の影響を受ける見込みで、曇りや雨となる。

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