川崎重工、無人VTOL実証機「K-RACER-X2」の飛行試験およびデモ飛行を実施。ペイロード200kgの大型物流ドローン

国内山間地では労働人口減少などにより輸送能力が減る一方、山小屋への物資輸送やさまざまな公共インフラの維持および更新などの需要は堅調であることから、物流インフラが維持できなくなるリスクが高まっています。

本プロジェクトは、川崎重工が開発するVTOL無人機「K-RACER」を使い、山小屋への物資輸送スキームを構築することを目標としている。これまで通信品質や自然環境の調査、事故リスクの検討などを 行うとともに、飛行ルートの策定を進めてきた。

今回、メイン・ローター直径を5mから7mとしたことにより標高0mでのペイロードを100kgから200kgへ大幅に向上させた実証機「K-RACER-X2」を投入し、麓から山小屋まで物資を輸送する実証実験を通じてサービス能力の検証を行うという。

なお本スキームは、同様の課題を抱える全国の自治体や関係団体に水平展開が可能な汎用性・拡張性を持ち、持続可能な社会の実現に貢献するとしている。

K-RACERについて

有人ヘリコプターによる荷揚げ業務を代替することを目的として、川崎重工が開発中の無人VTOL機だ。実証機「X2」は、旧型「X1」をベースに、山間地での物資輸送により一層適した形態・仕様に改善 されたもので、標高3,100mの山小屋へ100kgの貨物を輸送可能だ。

K-RACER-X2基本仕様

事業体制(令和5年度)

▶︎川崎重工

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