オリバー・ジャービス、マクラーレンでIMSA復帰へ。デイトナ24時間ではロッシが助っ人に

 日本での活躍経験もあるオリバー・ジャービスは、来季2024年からIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のフルシーズンドライバーに復帰し、マービン・キルヒホーファーとともにパフ・モータースポーツのGTDプロ・ラインアップを構成することとなった。

 2022年にメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)でDPi最終シーズンのタイトルを獲得したジャービスは、強豪チームが走らせる『マクラーレン720S GT3エボ』のコックピットをファクトリードライバーであるキルヒホーファーとシェアする。

 このコンビには、先週金曜日にミシュラン・エンデュランス・カップ3戦のサードドライバーに決定した元インディカードライバー、ジェームズ・ヒンチクリフが加わる予定だ。

 今回確認された契約は、ユナイテッド・オートスポーツとともにWEC世界耐久選手権とELMSヨーロッパ・ル・マン・シリーズの両シリーズに参戦するため、今シーズンはほとんど北米シリーズから遠ざかっていたジャービスにとって、ウェザーテック・スポーツカー選手権へのフル参戦復帰を意味する。

 今季の彼の唯一のエントリーは開幕戦デイトナ24時間レースで、39歳のイギリス人ドライバーはEraモータースポーツからLMP2クラスに参戦した。

 ジャービスはそれ以前、DPiクラス(現GTP)で活動していたマツダ・モータースポーツのマツダRT24-Pで3勝を挙げ、前述のとおり2022年にはMSRの60号車アキュラARX-05を駆りトム・ブロンクビストとともにDPiのタイトルを手にしている。

 彼のGTカテゴリーへの参戦はさらに遡る。ジャービスが最後にGTレースに出場したのは2020年のIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジとなっており、この年ベントレー・コンチネンタルGT3をドライブして以来、初めてGTカーのコクピットに戻ることになる。GT3レースはこの他、ニッサンとアウディでの経験があり、とくにアウディ時代はR8 LMSをドライブしてデイトナ24時間レースで優勝したこともある。

■ロッシがデイトナで第4ドライバーを務める

 パフ・モータースポーツの開幕戦ラインアップには、NTTインディカー・シリーズのスタードライバーで、デイトナ24時間での総合優勝経験も持つアレクサンダー・ロッシが加わり、計4名のドライバーラインアップを完成させた。

『デルタウイングDWC13』でこの北米シリーズにデビューした2016年のインディ500ウイナーは、合計4度デイトナ24時間に参戦しているが、残りの3回は『アキュラARX-05』でのエントリーだったため、今回初めてGTカーでフロリダのオーバルを走ることになる。

「ふたたびロレックス24・アット・デイトナ(デイトナ24時間)に参戦できる機会を得られたことに、とても興奮している」と語ったロッシ。

「GTDプロカーに乗るのは初めてだけど、このレースは長年にもわたって心から楽しんできたものだから、未知のクラスでもそれは変わらないだろう」

「パフ・モータースポーツの皆と一緒に仕事ができることが待ちきれない。そして、この新しいマクラーレン720S GT3エボがグリッドの先頭に立つのを手助けできることを、本当に楽しみにしているんだ」

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