京都・滋賀で多人数に覚醒剤密売、男2人に実刑 「違法薬物の害悪を社会に拡散」

大津地裁

 覚醒剤を密売するなどしたとして、麻薬特例法違反や覚醒剤取締法違反などの罪に問われた無職の男(59)と無職の男(25)の裁判員裁判の判決公判が14日、大津地裁であった。畑山靖裁判長は59歳の被告に懲役9年、罰金300万円(求刑懲役10年、罰金300万円)、25歳の被告に懲役5年、罰金100万円(同懲役7年、罰金100万円)を言い渡した。追徴金は両被告が連帯して約176万円、59歳の被告単独で約297万円。

 判決によると、両被告は共謀して昨年1~6月、京都府内や滋賀県内などで多人数に覚醒剤を密売し、営利目的で覚醒剤や大麻などを所持するなどした。

 判決理由で畑山裁判長は「2人は83回にわたって約90グラムの覚醒剤などを売って約180万円を得て、59歳の被告はこれと併せて、計187回、約271グラムの覚醒剤などを売って約484万円を得た」と認定。さらに覚醒剤約355グラムや大麻約803グラムなど多種、大量の違法薬物を密売の一環で所持していたとし、「違法薬物の害悪を広く社会に拡散させた」と非難した。

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