えりすぐり「献上柿」選定 茨城・石岡で最終審査会

皇室献上柿の審査に当たる谷島洋司市長(左から3人目)ら=石岡市柿岡

献上柿として皇室に届ける茨城県石岡市八郷地区特産「富有柿」の最終審査会が14日、同市柿岡の市八郷総合支所で開かれた。谷島洋司市長や市八郷柿振興協議会の役員ら7人が審査員を務め、えりすぐりの72個を選定した。

献上柿の生産は同協議会を構成するマル園、JAやさと柿部会、十三塚の3出荷組合が毎年交代で受け持っている。今年はマル園柿出荷組合が当番で本多祐二さん(55)、田中安一さん(64)、真家初男さん(87)の3人が指名され生産に当たった。

審査会では、候補の柿210個をテーブルに並べ、審査員が色づきや形、傷の有無を吟味。選ばれた柿は特製の桐箱に24個ずつ詰められた。同協議会の本多敏治会長(71)は「降水量不足、異常高温で玉伸びが悪く心配したが、10、11月に昼夜の寒暖差が出てきたので立派な柿が取れるようになった」と安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

市によると、同地区から皇室への富有柿献上は1955年から続いている。15日に宅配便で天皇、皇后両陛下と秋篠宮さまに贈られる。

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