ミニチュアミュージアム「SMALL WORLDS」を運営する(株)有明清算が破産

(株)有明清算(旧:(株)SMALL WORLDS、東京都江東区)は11月14日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。
破産管財人には小畑明彦弁護士(麴町パートナーズ法律事務所、千代田区麹町4-2-1)が選任された。
負債総額は債権者36名に対して約39億円。

(株)SMALL WORLDSの商号で、ミニチュアフィギュア展示をメインコンテンツとしたミュージアム「SMALL WORLDS」(江東区)を運営していた。
準備期間を経て2020年6月にオープンした施設は、「宇宙センターエリア」「世界の街エリア」「関西国際空港エリア」などテーマごとに分かれ、また、「美少女戦士セーラームーンエリア」「エヴァンゲリオン格納庫エリア」「エヴァンゲリオン第3新東京市エリア」など、人気アニメ作品とタイアップしたミニチュア展示も話題を集めていた。
営業収入の大半は一般個人向けのチケット販売で、このほか教育団体や一般企業向けにも積極的に拡販。館内レストランやグッズ販売も充実させ、実質的な開業1期目となる2020年12月期は売上高3億7079万円を計上した。
しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大による事業環境の悪化で開業当初より厳しい集客が続いていたうえ、投資負担も重く、採算が低迷。開業以降、黒字転換は難しい状況で、2022年12月期は売上高5億336万円に対して8億9421万円の最終赤字を計上し、債務超過が続いていた。
この間、増資による資金調達を図り経営を維持してきたが、別会社に事業を譲渡して当社は10月31日付けで現商号に変更し、今回の措置となった。
なお、「SMALL WORLDS」の営業は事業を譲り受けた別会社により継続している。

※(株)有明清算(旧:(株)SMALL WORLDS、TSR企業コード:022948406、法人番号:4010901039074、江東区有明1-3-33、設立2016(平成28)年11月、資本金1億1250万円)

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