名古屋市教育委員会の職員が、電話で娘のいじめについて相談しようとした母親の名前を呼び捨てにしました。
CBCは、通話の内容を記録した音声を入手しました。
(市職員の通話中の音声)
(職員A)「きのう電話した人と一緒な気がする」
(職員B)「あー○○(母親の名前)か」
(職員A)「たぶんその人」
(職員B)「じゃあ(電話に)出ない方がいいと思う」
11月1日、女子中学生の母親が、ある相談のために名古屋市教育委員会の指導室に電話しました。
(母親)
「娘のいじめの相談をするために、教育委員会に電話した」
母親によりますと、娘が同級生からいじめを受け体調を崩して不登校に。教育委員会は、ことし9月にいじめの「重大事態」と認定し、調査を始めました。
ところが…
(母親)
「いじめ重大事態になったらきちんと電話しますと(市教委から言われていた)。待っていたけど、全然電話がかかってこなかったので」
教育委員会の対応に不信感を抱いた母親は電話を録音し、重大事態になったかどうかなどについて問い合わせることに。
市職員「担当がいないって言っておいて」と“居留守”?
(市職員との通話中の音声)
(母親)
「すみません、ちょっとお伺いしたいんですけど…」
(職員A)
「お待ちください」「う~ん」
『お待ちください』と告げた後も保留になっておらず、職員の会話が筒抜けに。
そして。
(市職員の通話中の音声)
(職員A)「きのう電話した人と一緒な気がする」
(職員B)「あー○○(母親の名前)か」
(職員A)「たぶんその人」
母親のフルネームを呼び捨てに。さらに。
(職員B)「じゃあ出ない方がいいと思う。担当がいないって言っておいて」「ピッ」
(職員A)「もしもしお待たせしました。ちょっといま確認したんですけど、担当が不在にしておりまして…」
(母親)
「非常に怒りを感じている。ちゃんと向き合ってもらいたいのに、クレーマー扱いにされてしまって」
一連の対応について、教育委員会の担当者は。
(名古屋市教育委員会・指導室 小島治彦室長)
「相手の方に不快な思いをさせて、申し訳なく思っています。深く反省するとともに、二度とこのようなことがないよう職員に指導した」
母親に直接謝罪した上で呼び捨てにした職員を厳重に注意し、再発防止を徹底すると話しました。しかし、母親は娘へのいじめを調査する立場にある教育委員会を信頼できるのか、戸惑っています。
(母親)
「どうやっていじめの被害者が助けを求めたらいいのか。もっといじめ被害者と向き合って、しっかり対応してほしい」