黒いチューリップの球根植え付け 真備、横溝正史疎開宅前の畑

チューリップの球根に土をかける植え付け作業の参加者=13日

 倉敷市真備町岡田にある推理作家・横溝正史疎開宅前の畑に、黒いチューリップの球根が植え付けられた。来春の開花まで地域住民が手入れに励み、作品世界さながらのミステリアスな雰囲気づくりに役立てる。

 球根は「キャニオン」「紫水晶」の2種類計600個。吉備信用金庫(総社市中央)と建設業のオカジュウ(倉敷市真備町有井)が地域貢献の一環で贈った。

 13日の植え付け作業には、両企業のトップや地元住民、疎開宅管理組合のメンバー計約20人が参加。等間隔に深さ10センチの穴を掘り、一つずつ丁寧に植えた。

 チューリップは2017年から両企業の協力を得て地元住民が植え付けや世話を行っている。浅野昭江管理組合長(79)は「全国のファンが楽しみに待ってくれるようになった。水やりや肥料に気をつけながら、大事に育てていきたい」と話していた。

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