物議を醸したニューカッスルvsアーセナルのゴードンの得点 ハワード・ウェブ氏はVARは正しかったと主張

写真:物議を醸したジョエリントンとガブリエウの競り合いシーン

VAR判定を分析するプレミアリーグの番組『Match Officials Mic'd Up』に、イングランドプロ審判協会(PGMOL)の責任者であるハワード・ウェブ氏が出演した。そこで、物議を醸したプレミアリーグ第11節ニューカッスル vs アーセナルの判定について語られる一幕があった。

この試合に敗れたアーセナルのミケル・アルテタ監督は、「これは恥ずべきことで、多くの問題がある」と発言して審判団を批判。またアーセナルも「レフェリングとVARのエラーについてのアルテタ監督のコメントを支持する」と公式声明を出した。

議論の的になっているのは、ニューカッスルのアントニー・ゴードンの得点シーンだ。VARではボールがゴールラインを割っていたか、ジョエリントンがアーセナルDFのガブリエウに対してファウルもしくはハンドを犯していなかったか、ゴードンがオフサイドではなかったかの3項目がチェックされた。

番組の冒頭では、VARと主審を務めたスチュアート・アトウェル氏の実際のやり取りが公開された。VARからアトウェル氏への助言は以下のとおりだ。

「まず、ジョー・ウィロックがクロスを入れる前にボールがゴールラインを割ったという決定的な証拠はない。そしてガブリエウに対するファウルは見当たらず、彼(ガブリエウ)があのように前に飛び出すほどの力は、ジョエリントンから加わっていない。最後にゴードンのオフサイドの可能性はリプレイを見ても、ボールがどこにあるかわからないため、決定的な証拠がない」

ウェブ氏はアトウェル氏とVARの判断を支持しており、自身の見解を以下のように語っている。

「まず、ボールがゴールラインを割ったか否かのシーンだ。VARは、映像からはボールがゴールラインを割ったと明確に判断できないと結論づけた。続いて、ジョエリントンとガブリエウの競り合いのシーンについてだ。ボールがジョエリントンから離れた瞬間を特定しようとしても、選手同士が非常に接近していたため、ハンドを特定するのは困難だった。そして、ゴードンがオフサイドだったという決定的な証拠もなかった」

「VARは熱心にチェックをしたが、明確な証拠は見つからなかった。VARがゴール判定を覆すかどうかチェックするのに3項目も伴うのは異例の状況だった」

ウェブ氏はジョエリントンとガブリエウの競り合いのシーンについては意見が分かれるとし、「自分だったらファウルとするかもしれない」と語り、以下のように続けた。

「VARは映像から得た証拠から、主審の判断に明らかな間違いかないかを確認する。主審の主観的な判断にVARは介入できず、意見が分かれる可能性はある」

最後に、カイ・ハヴァーツとブルーノ・ギマランイスの不適切なプレーについては、「今後、そのようなプレーにはレッドカードが出ると予想される」と語った。

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