“宮崎V→賞金王”は3年連続 中島啓太が引っ張るレースの行方は

中島啓太は賞金トップで残り3試合。その後米国で最終予選会に出場する(撮影/桂川洋一)

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前情報(15日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7042yd(パー71)

今平周吾が前週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で今季2勝目を挙げたことで、ことしの賞金王レースは最終盤でいっそう激しくなってきた。トップの中島啓太を、2位の金谷拓実が約1135万円差で、今平は約3448万円差で追う。残りは優勝賞金4000万円の大会が3試合。1試合で局面が変わる可能性がある。

中島が背中にいる2人と違うのは、本大会のタイトルがないこと。昨年は「76」「74」とオーバーパーを並べてプロ転向後初の予選落ちを喫した。「難しい印象が頭に入ってしまったんですけど、ことしは状態が良い時にこの試合に入れた。しっかりドライバーを振り抜けている。この調子で試合に入れることが楽しみ」とコースへのリベンジを誓う。

「やっぱり勝つことが一番大事。去年の比嘉(一貴)さんもこの試合で賞金王にかなり近づいた」。2022年の比嘉一貴、20―21年チャン・キム、19年の今平。いずれもその年の賞金王は、同年のダンロップフェニックスを制した。宮崎での優勝者がそのままマネーキングになった例が3シーズン続いている。

金谷拓実は御殿場で中島との獲得賞金差を詰めた(撮影/桂川洋一)

金谷はコロナ禍のロングシーズンの途中、20年の本大会でプロ初勝利を挙げた。開幕前日のプロアマ戦を終えて、「グリーンのスピードが今まで出てきた中で一番出ている。警戒しながらプレーしてきたい」と仕上がりに驚いた。「フェアウェイにも結構傾斜がある。その中でもしっかりピンを狙わないといけない難しさがある。良い状態で迎えたい」という。

シーズンエンドが近づくにつれて、聞こえてくる雑音は大きくなる。「賞金王やシード権、(日本シリーズ)JTカップに出るとか、人それぞれいろんな目標があって、ストレスも溜まってくると思うんですけど、なるようになるかなと思うので。自分ができることをしっかりコントロールしたい」と、今週も目の前のプレーにだけ力を注ぐ。(宮崎市/桂川洋一)

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