「南シナ海航行の自由」を強調 ASEAN国防相宣言、中国念頭

15日、ジャカルタで開かれたASEAN国防相会議(共同)

 【ジャカルタ共同】東南アジア諸国連合(ASEAN)は15日、インドネシアの首都ジャカルタで国防相会議を開いた。南シナ海を巡り、中国がASEANの一部加盟国を威圧し米国と対立を深める中、航行や上空飛行の自由の維持が重要だと強調する「ジャカルタ宣言」を採択した。

 宣言は「大国間の対立はASEANの安全と繁栄に影響を与え得る」として、インド太平洋地域でASEANが中心的役割を目指す構想を防衛分野で具体化する方策をまとめた。海洋協力などを念頭に置いている。

 中国は8月末、南シナ海のほぼ全域に権益が及ぶと主張する新たな地図を公表。ASEANの半数が反発し、国際法の順守を求めている。

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