インフルエンザ流行の影響で薬不足が深刻に 薬剤師会は「1週間や1か月で解決する話ではない」 

インフルエンザの流行などで薬不足が深刻ですが、解消に向けては、国も動いています。

11月7日、厚労省は製薬会社を集めて、このような要望をしました。

(1)在庫の薬を放出するなどして、供給量を1割以上増やすこと。
(2)製造ライン、人員も増強して24時間体制で増産すること。
(3)一方で、医療機関には、患者への薬の処方は必要最少日数分に留めること。

では、これで薬不足は解消されるのか。

愛知県薬剤師会の担当者に取材をすると、これまでの傾向を見ても「一週間や一か月で解決する話ではない」と話していました。

その理由は、主に3つあります。

(1)コロナやインフルエンザの患者が増加し、需要も増えていること。
(2)ジェネリック医薬品メーカーの不祥事が相次ぎ、生産中止になるなどして、全体での供給も減ってしまったこと。
(3)医薬品は、すぐに製造ラインや人員を増やせないこと。

『ラインを増やせ』と言っても、財政的に体力のない企業もあって対応できなかったり、『人を増やせ』と言っても、安全性を求められる医薬品の製造においては、人員確保が難しかったりするということです。

そう考えると、しばらくはこの状況は続くと思って、感染対策をしっかりとする必要がありそうです。

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