兵庫で狩猟解禁、イノシシ追い猟師ら山へ 「ええ柄や」仲間と獲物仕留め、自家消費 丹波篠山

猟犬と山へ入るハンターたち=丹波篠山市内

 兵庫県内各地で15日、野生鳥獣の狩猟が解禁された。丹波地域でも、シカなどを求め、猟師たちが山間の猟場へ向かった。

 丹波篠山市では、市猟友会の坂本知計副会長のグループが早朝から、山の神へ日本酒をささげて、狩猟の安全や無事故を祈願し、猟犬と共に市内東部の高城山系へ入った。

 6人が、「巻き狩り」でイノシシを追った。まず、逃げ道を予測し、それぞれの受け持ち場所へ。無線で連絡を取りながら、猟犬に追い立てられた獲物を待ち受け、見事ライフルで体重70キロほどの若い雄1頭を仕留めた。ハンターたちは「ええ柄や」「これくらいがうまい」などと喜び合った。

 豚熱の影響で、市内で捕獲したイノシシを販売・流通させることはできないため、獲物は仲間で自家消費する。

 市猟友会のメンバーは現在106人。県の狩猟者登録件数(10月末時点)は4802件。

 わな猟や銃猟などの狩猟期間は、イノシシとニホンジカが来年3月15日までで、他の鳥獣は同2月15日まで。県はハイカーら入山者に、猟銃の誤射を受けないよう注意を呼びかけている。(堀井正純)

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