「関西万博が遅れれば…」横浜の園芸博に影響? 山積する課題に立民警戒

国会議事堂(資料写真)

 建設費の高騰や出展予定国の相次ぐ撤退など課題が山積する2025年大阪・関西万博の在り方を巡り、立憲民主党の神奈川県内議員らが国会で追及を強めている。岸田文雄首相は「開催を延期することは考えていない」と明言するが、27年に横浜国際園芸博覧会(園芸博)の開催を控えているだけに、「関西万博が遅れれば(園芸博に)直接影響してしまう」(山崎誠氏=比例南関東)と警戒する。

 立民は関西万博や園芸博の開催には賛成だが、万博の建設費増額には反対を掲げる。8日の衆院内閣委員会で、中谷一馬氏(比例南関東)は万博会場の建設費が当初の約1250億円から最大2350億円に増額され、当初予定の約1.9倍になることを追及した。

 関西万博の会場を取り囲む巨大屋根「リング」を350億円かけて整備する方針を批判したのに対し、自見花子万博相は「リングの上に屋根を付けることで、日よけの熱中症対策として大きな役割も果たす」と答弁。中谷氏は「身を切る改革どころか世界最大級の無駄遣いだ」と指弾した。

 一方、山崎氏は同日の衆院経済産業委員会や15日の衆院内閣委で「海外パビリオンの建設について全体像が見えない」と指摘。メキシコなど複数の国が関西万博から撤退の意向を示したことを受け、「国別に一覧できちんと状況が分かる情報の開示を求めたい」と訴えた。

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