上野樹里、17年ぶりタッグに「台本読んですぐ電話しました」

フランス在住の作家・パリュスあや子の小説を原作とした映画『隣人X-疑惑の彼女-』の先行上映会が11月15日、大阪市内の映画館で実施され、主演の上野樹里と週刊誌記者役の林遣都が登壇。舞台挨拶をおこなった。

主演映画『隣人X-疑惑の彼女-』の舞台挨拶に登壇した女優・上野樹里(11月15日・大阪市内)

メガホンをとった熊澤尚人監督とは、2006年の映画『虹の女神 Rainbow Song』以来、実に17年ぶりのタッグを組んだ上野。「(前作は)20歳の頃。成長した姿でおもしろい作品づくりができるかな、と。台本を読んで、すぐ電話かけました。番号も知らなかったんですけど、周りに聞いて。1年半くらいかけて良子という女性を作り上げていった形ですね」と明かした。

本作は、人間の姿に擬態化できる惑星難民Xを受け入れることが決まった日本が舞台。人々は言葉にならない不安や恐怖を抱き、世間はXを見つけ出そうと躍起になり、駆け出しの記者・笹(林)もスクープのために、人との関わりを避けてひっそりと生きるX疑惑のある良子(上野)に近づくのだが、嘘と謎だらけの2人の関係が予想外に転がっていく異色のミステリーロマンスだ。

上野は「偏見という無意識のフィルターで自分も見ているのかもしれない。誰がXなのか。良子さんの目線でまた観ると、笹が異質な存在が見えるかも」と語りつつ、「自分も20代の頃、メディアに傷つくこともいっぱいありました。でも、そういう時代を経たからこそ、良子さんを演じることができたと。記者とラブストーリーに発展するなんて、20代の頃にはよく分からなかったと思う。なんのフィルターもかけずに世のなかを見るとはどういうことなのか、この映画を通して自分なりの答えを見つけていただければ」とコメント。

出演者は、上野と林のほか、ファン・ペイチャ、野村周平、川瀬陽太、嶋田久作、原日出子、バカリズム、酒向芳ら。映画『隣人X-疑惑の彼女-』は12月1日に公開される。

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