「少し意識も変わり違反減ると思う」高校生も納得⁉ 自転車の交通違反「反則金」対象16歳以上を検討 摘発件数は10年前の3.4倍

警察庁は自転車の交通違反に適用する「反則金」について、対象年齢を16歳以上とする案を取りまとめました。決まった場合には、自転車通学の高校生にも支払いの義務が発生します。

【写真を見る】「少し意識も変わり違反減ると思う」高校生も納得⁉ 自転車の交通違反「反則金」対象16歳以上を検討 摘発件数は10年前の3.4倍

<竹川知佳記者>
「こちらの交差点には、全車両止まれの標識がありますが、自転車が続々と停止せずに曲がっていきます」

11月15日、静岡市葵区内の通勤・通学風景をみると、一時停止の表示がありますが、止まる自転車はほとんどいません。取材中、指示通り停止した自転車に後ろの自転車が衝突しそうな場面もありました。

危険な走行は、昼間の市街地でも…。

<竹川知佳記者>
「あちらの男性、スマートフォンを使いながら自転車に乗っています」

自動車のような取り締まりもなく、交通違反が横行する自転車の運転。2022年、国内全体で自転車による交通違反の摘発件数は2万4549件。10年前と比べると約3.4倍に増加しています。

この事態を改善するため、新たなルール作りが進んでいます。警察庁は2023年8月から有識者を集め、反則金の納付を求める通称”青切符”を自転車に導入すること検討。先週の検討会で青切符の適用年齢を16歳以上とする案を取りまとめました。つまり、高校生以上の年代で、違反が認められた場合、反則金を払わなければいけなくなるのです。

<高校生>
「一時不停止が原因で事故を起こしてしまったので、経験した身からすると、そういった罰則をつけていくのは大事だと思う」
「しっかり反則金を支払うということは、少し意識も変わると思うし、(違反が)減ると思うので賛成」

今回、対象を16歳以上とした理由について、警察庁は原付バイクの免許が取得でき、交通ルールについて最低限の知識があると判断したためとしています。

新たな制度の導入は、安全な自転車利用への意識向上につながるのか。警察庁はさらに議論を重ね、12月、中間報告を取りまとめる方針です。

自転車の罰則厳格化、具体的にはこんな行為が違反となります。今回、対象として検討されている違反は約115種類です。

「とまれ」の標識で停止しないなどの「一時不停止」や「信号無視」、運転中の携帯電話使用や傘を差す行為などが違反にあたることになりそうです。

一番気になる反則金は、まだ、はっきりと決まっていません。このルールの開始時期も含め、12月の中間報告に何が書かれるか注目されます。

© 静岡放送株式会社