南北からシファ病院に進軍 イスラエル、米研究所が分析

15日、ガザ市のシファ病院の敷地内に立つとされるイスラエル兵士(イスラエル軍提供、ロイター=共同)

 【エルサレム共同】米シンクタンクの戦争研究所は14日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ北部ガザ市の地区最大シファ病院に同日、南北から進軍を続けたとの分析を明らかにした。病院周辺で激しい戦闘もあったとした。軍は地上侵攻でガザ地区を南北に分断、病院の地下にハマスの司令部があるとして包囲網を強めてきた。

 軍は15日もガザ北部住民に「回廊」を通じた南部への避難を通告。ガザ北部で局所的に戦闘を日中に4時間休止するとし、南に向かうよう要求した。国連によると14日の避難者は1万7千~1万8千人で、これまでと比べて大きく減った。

 中東の衛星テレビ、アルジャジーラは15日、ガザ南部ハンユニス周辺などに空爆があり、死傷者が出たと伝えた。南部でもイスラエル軍の攻撃が続いている。

 パレスチナ赤新月社は14日、ガザ市で運営するアルクッズ病院から患者や医療チームが退避したと発表した。ガザでは14日、降雨があった。雨期に入り、感染症の拡大が懸念されている。

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