シリア大統領に初の国際逮捕状 仏当局、化学兵器使用巡り

2021年、シリアの首都ダマスカス近郊で支持者に手を振るアサド大統領(AP=共同)

 【ブリュッセル共同】ロイター通信は15日、フランス司法当局が2013年のシリアのアサド政権による化学兵器の使用に関連し、人道に対する罪や戦争犯罪の疑いで、アサド大統領ら4人に対し国際逮捕状を発付したと報じた。アサド氏に対して国際逮捕状が出されたのは初めてという。

 シリアでは13年8月に首都ダマスカス近郊で猛毒サリンが使用され、米軍が一時、軍事介入を検討した。ロシアの提案でアサド政権は化学兵器の全廃を約束した。

 シリアは13年に化学兵器禁止条約に加盟。化学兵器禁止機関(OPCW)は16年に政権が申告した化学兵器の廃棄を完了した。政権は一貫して使用を否定している。

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