奄美の水田、在来米栽培 品種保存「環境残したい」

水田の視察に訪れた朝日健太郎環境政務官(中央)に説明する「奄美稲作保存会」代表の小池弘章さん(右)=11日、鹿児島県龍郷町

 鹿児島県・奄美大島の「奄美稲作保存会」は同県龍郷町の水田で、島在来の黒米の栽培に取り組んでいる。稲の品種の保存に貢献し、多様な生物の生息地となっている点が評価され、水田地域は10月、環境省の「自然共生サイト」に「真米の里」として認定された。保存会代表の小池弘章さんは「山、川、里山の全体の環境を残したい」と意気込む。

 真米の里は広さ1ヘクタール余りで、五穀豊穣を祈る伝統行事を継承する秋名・幾里地区にある。祭りで使う稲わらを提供し、伝統文化の保存にもつながっている。

 11日に視察した朝日健太郎環境政務官は「自然共生の考え方、活動を世界に伝えていく上で奄美はモデルケースになる」と評価した。

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