大の里4連勝で首位 初の不戦勝「不思議な感覚」 【がんばれ!郷土力士】

 大相撲九州場所(福岡国際センター)4日目の15日、東十両5枚目の大の里は同8枚目の千代丸の休場により不戦勝となった。不戦勝はデビュー後初めて。この日は無敗で並走していたライバル2人が敗れたため、十両でただ1人の4連勝となった。

 大の里は土俵に上がっても相撲を取らず、不戦による勝ち名乗りを受けた。千代丸の休場については朝に師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)から伝えられたといい、思わぬ白星に「不思議な感覚」と話した。単独首位に立ったことについては「気にしていない。次に集中する」と淡々と語った。

  ●遠藤4連敗、輝も土

 東前頭8枚目の遠藤は初日から4連敗となった。西前頭6枚目の隆の勝に左四つで右上手を許し、寄りにあっけなく土俵を割った。低い立ち合いで圧力をかけたものの「負けたからね」と言葉少なだった。巻き返しへ「頑張ります」と短い言葉に決意を込めた。

 東十両3枚目の輝は2日目から3連敗。西十両筆頭の琴勝峰に低い立ち合いで先手を取るも土俵際で押し込めず、突き、押しの応酬から中に入られ、寄り切られた。「焦って付いていこうとして体が流れた。相手のペースになってしまった」と話した。

  ●深井2連勝

 東幕下4枚目の深井(羽咋市出身、金市工高OB、高砂部屋)は西幕下5枚目の大辻を撃破して初日から2連勝とし、関取昇進に一歩近づいた。激しい突っ張りの応酬から左を差すと一気に押し出した。

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