ヒョンデ、エサペッカ・ラッピの2024年残留を発表。詳細は不明もパートタイム参戦に

 WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒョンデ・モータースポーツは11月16日、エサペッカ・ラッピとヤンネ・フェルムのフィンランド人ペアが、来季2024年もチームに残留し、一部のプログラムに復帰することを明らかにした。

 2023年シーズン最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』のシェイクダウン後に行われたこの発表は、ラッピが現チームメイトのティエリー・ヌービルとMスポーツから韓国メーカーに再合流するオット・タナクとともに、来年もヒョンデi20 Nラリー1のコクピットに戻ることを意味する。

 なおドイツに本拠を置くチームは、2023年はフル参戦ドライバーとしてシーズンを戦ったラッピが、来年誰と3台目のi20 Nラリー1をシェアするのか、またどのイベントに出場するのかを明らかにしていない。

 声明の中でラッピは、「僕はまだラリーで成長し、成功したいという意志を持っている」と語っている。

「来年はさまざまな意味で、これまでとは違った興味深い年になることは間違いないだろう。2024年のシーズンをより強力なものにするために、個人的な成功を求めるだけでなく、チーム・プレーヤーとしてのモチベーションを高める機会になるはずだ」

 ヒョンデ・モータースポーツのショーン・キム社長は、「彼は今シーズン、強力なポテンシャルを発揮しているが、間違いなくやり残したことがあるはずだ。それを正すための内なる原動力を持って我々のチームに残ってくれることを嬉しく思う」とコメント。

「私たちの3人のクルーは全員が信じられないほど才能があり、WRCで勝つために何が必要かを知っており、(この計画は)私たちの意図の強さを強調するものだと言える」

 チーム代表を務めるシリル・アビテブールもキム社長に同意し、ラッピの役割はクルマの開発とレギュラードライバー2名をサポートすることであると述べた。

「エサペッカ(・ラッピ)とヤンネ(・フェルム)がチームに残り、2024年のパズルの次のピースを発表できることを嬉しく思う」と同氏。

「彼らの役割は、ティエリー(・ヌービル)とオット(・タナク)をチャンピオンシップでサポートすることと、エサペッカが得意とするクルマの開発に集中することだ。目標を達成し、より多くの勝利をもたらす大きな力になると信じている」

「シーズンに向けての全体像はまだ確定していない。計画は追って発表することになるが、今のところWRCチャレンジャーの指揮下に強力なラインアップがあることを嬉しく思う」

エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第13戦ラリージャパン
エサペッカ・ラッピ(右)とヤンネ・フェルム(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第13戦ラリージャパン
ヒョンデ・シェル・モビスWRTを率いるシリル・アビテブール 2023年WRC第13戦ラリージャパン

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