創立150年、地域とともに 和歌山県田辺・西牟婁の小学校で記念式典やイベント

150周年記念行事のハイキングで地域の人やガイドから話を聞く長野小学校の児童(上写真、和歌山県田辺市長野で)と、温泉や効能について聞く白浜第二小学校の児童(下写真、和歌山県白浜町で)

 和歌山県田辺・西牟婁地方のほとんどの小学校が5年以内に創立150周年を迎える。誰もが学べる教育体制を掲げた1872(明治5)年の「学制」発布に伴って開校した学校で、それぞれ記念式典や交流イベントを予定している。

 イベントを計画している学校では、児童や地域住民、PTAなどが協力して準備を進めている。

 田辺市の長野小学校は18日午前10時~午後3時、「創立150周年フェスティバル~伝統と誠実の心を未来へつなげ!~」を開く。スローガンは児童がたくさんの人を呼びたいという思いで考えたという。

 体育館で児童の学習発表や卒業生による講演、衣笠中学校合唱部の公演がある。地域住民による絵画や手芸の展示は17、18の両日の午前9時~午後4時(18日は午後3時ごろまで)。

 記念イベントとして、10月下旬には全校児童15人が地域住民と校区内の長尾坂やひるね茶屋、光福寺などを巡るハイキングもあった。世代を超えた交流をしながら、地域の歴史についての学びを深めた。

 同校沿革史によると、1874年1月に清瀧小として開校。1947年に長野小と改称、74年に現在の場所に移転した。

 白浜町の白浜第二小学校は25日、「150周年わくわく体験博in湯崎」と題したイベントを計画している。午前中は児童と保護者のみで地域住民を講師に招き、料理などの体験教室を楽しむ。午後0時半から一般公開し、獅子舞や全校児童による音楽発表、足湯の設置などがある。

 10月下旬には、5、6年生が町内にある「牟婁の湯」で温泉を堪能した後、温泉のメカニズムや歴史、効能などについて、学芸員など4人の講師から話を聞いた。児童は「イベントで足湯を作るにはどうしたらいいですか」などと積極的に質問し、足湯設置のイメージを膨らませた。

 同校は長野小と同じく、1874年1月に銀砂小として開校。その後1952年に白浜第二小となり、62年に現在の場所に校舎ができた。

 田辺市と白浜町では本年度、芳養、白浜第一、富田の3校でも150周年を記念したミニコンサートや写真展示などを予定している。

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