国際サッカー評議会がラグビーのルールの試験的導入を検討 10分間の一時的退場「シンビン」採用の可能性も

写真:10分間の一時的退場「シンビン」などの導入が検討される

国際サッカー評議会(IFAB)は11月28日、ロンドンで行われる会議でラグビーのルールの試験的な導入を検討する。検討されているルールには、審判に対して過度な抗議をした選手を一時的に退場させる「シンビン」 が含まれる。イギリス『ミラー』が報じている。

「シンビン」とは、選手を一時的に10分間退場させるルールのことである。イングランドでは、アマチュアレベルのサッカーではすでに採用されており、好意的な意見が多い。このルールがプロレベルでも試験的に導入され、効果があると証明されればプレミアリーグをはじめとする各国のリーグでも採用される可能性がある。

現在考えられているのは、審判に対する激しい抗議にのみ、シンビンを適用するというものだ。プレミアリーグでは今季、審判に対する抗議が厳罰化されており、これまでイエローカードは88枚提示されている。

IFABの代表であるルーカス・ブルード氏は『タイムズ』にこう語っている

「我々は選手たちのリスペクトに欠けた振る舞いが、サッカー界の大きな問題であると認識している。今後数年間、IFABの主要なテーマとなるだろう。競技規則、あるいは追加的な措置のガイドラインや勧告を通じて、我々に何ができるかを検討している」

「判定への抗議に対するシンビンは、草の根レベルではうまく機能しており、より高いレベルで試験的に導入することは可能だという意見もある。選手たちは、審判に対して不適切な振る舞いをしてイエローカードをもらうことを、あまり気にしていないかもしれない。しかし、選手たちが試合時間の約10分の1をプレーできないとなれば、大きな違いを生むことになる」

検討されているもう1つのルールは、審判に話しかけることをキャプテンのみに認めるというものだ。プレミアリーグでは、2人以上の選手が審判に抗議した場合、選手にイエローカードが提示される可能性がある。また、時間を稼ぐ目的でボールを蹴り飛ばす行為も厳しく判定されている。

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