JR東日本新潟シティクリエイトら、物流ドローンで佐渡特産品を首都圏へ

今回の実証事業では、JR東日本グループが展開する列車荷物輸送サービス「はこビュン」との連携を図ることで、佐渡の新鮮な海産品(南蛮エビ・メガニ)をスピーディーに運び、東京都内の飲食店で、11月21日、22日に提供、PRを行う。

JR東日本新潟シティクリエイトは、新潟駅で開発中の新駅ビル「CoCoLo新潟」や新潟県の新たな情報発信拠点「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」(ともに2024年春開業予定)を運営する強みを活かし、AIR WINGS合同会社とともに取り組むドローンと新幹線で結ぶ新しい物流動線の開拓を通じ、佐渡の魅力ある地産品の掘り起こしと情報発信に取り組んでいくとしている。

事業取り組みの背景

JR東日本新潟シティクリエイトは、JR東日本グループの新潟エリアにおける駅ビル事業や不動産事業などのほか、首都圏での新潟県の地産品や工芸品の販売やPRにも取り組んでいる。今回の実証事業は、新潟駅での新たなサービスの展開を検討する一環として、越佐海峡の「空の道」開拓に挑むドローンと上越新幹線を組み合わせ、地域の物流ニーズや新潟駅の物流トランジット機能を検証することを目的として実施する。

また今回の実証事業は、今後の新潟駅や周辺の開発に加え、首都圏での地産品の販売や地域情報の発信などに活かすことができるものと期待しているという。今後も、さまざまな取り組みを通じて、新潟エリアの駅の利便性の向上や、地域活性化に貢献していく方針。

使用するドローン機体

今回の実証では、国産eVTOLメーカーである株式会社空解の「QUKAI MEGA FUSION 3.5型機」を利用するという。

この機体は、離島間物流に求められる長距離飛行と高いペイロードを兼ね備えており、国内のドローン物流実証で数多くの運用実績がある。越佐海峡の厳しい飛行環境にも耐え得る飛行性能を証明することで、物流ドローンに求められる安全性、定時性、採算性を確保し、社会実装を加速させていくとしている。

連携先の店舗と到着時間

[11月21日(火)]

  • Alter Ego(東京都千代田区神田神保町2-2-32)
    13:30 店舗着予定
    輸送品:メガ二
  • 酛 TOKYO(東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲 3F)
    15:30 店舗到着予定
    輸送品:南蛮エビ

[11月22日(水)]

  • 方舟大吟醸 しずく店(東京都中央区銀座8-8-8 GINZA888ビル6F)
    13:45 店舗到着予定
    輸送品:南蛮エビ
  • 方舟大吟醸 いろり店(東京都中央区銀座8-8-8 GINZA888ビル7F)
    13:45 店舗到着予定
    輸送品:南蛮エビ

医療関連品輸送の取り組み

復路便での医療物資輸送の実現を目指し、ドローンポートを活用した配送物の自動受け取り機能と輸送品質の担保に向けた検証を併せて実施する。

今後、本邦初となる物流用eVTOL機と自動格納機能を有するドローンポートとの連接を行うことで、厳格な輸送管理が求められる医療関連品のドローン配送を、社会実装に向けて取り組んでいく方針だ。

輸送品質担保に向けた検証では、今回使用する機体と同型式のドローンで血液製剤輸送の検証実績がある、伊藤忠商事株式会社が、機材の一部や測定機器を提供し、監修するという。また、ドローンの運航については、米国で医療ドローン物流の飛行実績を数多く有する、Spright社協力のもと、AIR WINGS合同会社が実施する。

ドローンポートは、マルソー株式会社が佐渡島へ輸送・設置し、医療機関へのラストワンマイル配送に向けた運用手順を検証する。同実証を通じて、離島医療物流が抱える課題を解決する有効な手段となることを示していくとしている。

使用機材

同実証では、Wingcopter GmbH社製の「Wingcopter 198(Spright仕様)」、米国Spright 社製「Drone NEST」を使用する。

Wingcopter 198(Spright仕様)
米国Spright社製「Drone NEST」

事業取組の体制

同プロジェクトにおける各社役割

協力企業

▶︎JR東日本新潟シティクリエイト

▶︎AIR WINGS

© 株式会社プロニュース