11月は“ストーブ火災”が増加 使用前は掃除して! 底に溜まった「ほこり」→空気量減少→異常燃焼 【実験映像あり】

16日朝、愛知県豊田市で起きたアパートの火事は、ストーブが原因だったとみられています。これから使う機会が増えるストーブによる火事を防ぐには、どうしたらいいのでしょうか。

豊田市山之手にあるアパートで、16日の朝に起きた火事。1階の部屋から出火し、この部屋に住む72歳の男性ら2人が、病院に運ばれました。

男性は消防に通報した際、こう話したと言います。

(72歳の男性)
『ストーブを操作していたら火が出た』

ストーブによる火事は、毎年11月以降に増え始め、12月にピークを迎えます。身近な暖房器具ですが、ちょっとした操作のミスで火事につながることも。

こちらは、工業製品の安全テストなどを行う製品評価技術基盤機構=NITE(ナイト)が、注意喚起のために行った実験映像です。

灯油と間違ってストーブにガソリンを給油すると、大きな炎が。実際にこうした原因で、火事が起きています。

洗濯物を“ストーブの上”で乾かさない 使う前には掃除を徹底

また、点火する際に燃焼筒をずれたままにしておくと、火が大きくなり、ストーブの上に干してあるタオルなどに燃え移ることもあります。

(名古屋市消防局 予防課・水野啓介さん)
「洗濯物も乾きにくくなる時期なので、ストーブの上に洗濯物を干していて、洗濯物が落下して燃えたり、ストーブを使ったまま寝ていて、寝返りを打った時に布団がストーブに当たって火事になったりする」

さらに、急に冷え込みが進み、ストーブを使い始めるこの時期には、特に注意が必要なことが。

ストーブの底に溜まった「ほこり」に引火して起きた火事も、報告されているのです。

(名古屋市消防局 予防課・水野啓介さん)
「(ストーブは)空気を取り込んで、燃焼させるので、空気の取り入れ口にほこりがたまっていると、空気の量が少なくなって、異常燃焼とか、一酸化炭素が発生したりするので、使う前に清掃をお願いしたい」

そして、ストーブによる火事で最も多かった原因は、給油口のフタの閉め方が緩く、漏れた灯油が火に引火するものです。

高齢者は握力の低下により、フタの閉め方が不十分になり、火事に繋がることもあるといいます。

寒さが厳しくなり、使う機会も多くなるストーブ。

消防は、正しい使い方の確認に加え、高齢者や子どもが使う場合は家族や周囲の人も注意を払ってほしいと呼び掛けています。

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