「不安はありますけど」 松山英樹は15Rぶりボギーなしも1時間半みっちり練習

ラウンド中も笑顔(撮影/松本朝子)

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 初日(16日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7042yd(パー71)◇晴れ(観衆2511人)

ボギーなしで首位に立っても、松山英樹は練習場に直行した。「不安はあります。いつ崩れるか分からないっていう、ここ最近はそういうプレーだった」。ラウンド後の練習を行う表情は、そんな不安を感じさせないほど明るかった。

4週前の「ZOZOチャンピオンシップ」を51位で終え、「自信を持って出られる状態ではなかった」と迎えた今週は、初日で大会自己ベスト「63」をマーク。スタート前の不安は2ホール目のバーディで和らいだ。

9番はアプローチを寄せてナイスパーで締めた(撮影/松本朝子)

インスタートの11番(パー3)で、ピン左5mからのバーディパットが縁を回ってカップイン。「そこから落ち着いて出られたかな」と、フィニッシュの後に着弾までボールの行方を見送る回数がホールを追うごとに増えていった。

15番で左ラフからチップインバーディを奪い、18番(パー5)は2打目で1.5mに乗せてイーグルを奪取。4アンダー首位タイで後半に入ると、7番までで4バーディを奪った。

ボギーなしは15ラウンドぶり(撮影/松本朝子)

「最後もそうですけど、良いホールと悪いホールがハッキリ分かれている」と、久々にクラブから手を離したのは最終9番のティショットだ。左に曲げて林に入れたが、木の間を通した2打目をグリーン右手前まで運び、アプローチで寄せてパーセーブ。ボギーなしのラウンドは、7月「3Mオープン」の初日以来15ラウンドぶりだった。初日で首位に立つのは、日米合わせて2020年「BMW選手権」以来3年ぶり。同大会は優勝争いの末、2打及ばず3位で終えた。

初日は2000人超のギャラリーが来場(撮影/松本朝子)

ショットの良し悪しの幅を、「もう少し狭めれば、自信をもってプレーできる」と話す。ラウンド後の練習は、時折大学の後輩たちとの会話を挟みながら、ショットからアプローチ、パターまでのフルコースを1時間半。「今日みたいにイーグルやバーディを取れれば盛り上がると思う。しっかりできるように頑張りたい」と、明日も大歓声を背に大会を盛り上げる。(宮崎市/谷口愛純)

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