首位発進の妹を刺激に 年間女王争いの岩井明愛が4位発進

年間女王の座を争う岩井明愛。トップ山下美夢有とは147.26pt差(撮影/大澤進二)

◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 初日(16日)◇エリエールGC松山(愛媛県)◇6575yd(パー71)◇曇り(観衆1723人)

年間女王争いの盛り上がりに輪を掛けるように、メルセデスランキング3位につける岩井明愛が5アンダー4位で滑り出した。2週前の「TOTOジャパンクラシック」あたりから生まれた「緊張」状態は依然続いているが、「きょうは落ち着いてプレーできた。アンダーで回れてよかったです」と安どの表情で振り返った。

前半は10番で3m、11番(パー5)で2mのバーディパットを沈め、13番でもスコアを伸ばして好調に滑り出した。先週まで「なかなか自分らしく回れていない」と首を傾げていた状態から一転し、「きょうは自分らしいプレーができた。もう少しピンを思い切って狙って行っていいところはあった」。要所で攻めきれなかった悔しさもにじませる。

バーディチャンスを作れずにパーとした2番では「セカンドショットなんですけど、左足下がりのライで『ちょっと飛びそうかも』と思って1番手下げて打ったらショートしちゃって。ちょっとしたことだけど悔しかった」。打った球が思い通りに飛ぶことが一番だが、そのショットがカップから2m強のワンピン以内につけば、「攻められた」気持ちはさらに大きくなる。最終9番(パー5)では217ydから2オンを狙い、グリーンは外したもののアプローチで2mに寄せてバーディで締めた。

強みは「攻めのゴルフ」(撮影/大澤進二)

6バーディ、1ボギー「66」の好発進に、「まだ初日。焦らずにやっていきたい」と気持ちを落ち着かせる。リーダーボードに目線を送ると、妹の岩井千怜が8アンダーの単独首位にいる。2人は「樋口久子 三菱電機レディス」の第3ラウンド以降同組で回っておらず、最終日最終組で回ったのは6月「ニチレイレディス」のみ。「(千怜も)ナイスプレーですね。久々な感じはある。最終日最終組で回りたいですね」と笑みをこぼす。

明愛から見て、千怜のゴルフは「パターがうまい。タッチも、ラインも総合的に」。プレッシャーのかかる一戦で刺激をくれるのは、やはり大事な妹の存在だ。(松山市/石井操)

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