【サッカー日本代表】上田綺世、癌で闘病中の友人に届けるハットトリック。記念ボールをプレゼントへ

W杯アジア2次予選ミャンマーとの初戦で達成、「僕の友人が今、癌で闘病中なので贈りたい」。

[北中米W杯アジア2次予選 第1戦]日本代表 5–0 ミャンマー代表/2023年11月16日19:00/パナソニックスタジアム吹田

2026年のアメリカ・カナダ・メキシコ共催の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初戦、サッカー日本代表(SAMURAI BLUE)がFW上田綺世のフル代表初のハットトリック、さらに鎌田大地、堂安律のゴールで、ミャンマー代表に5-0の勝利を収めた。日本はこのあと21日、アウェー(中立地のサウジアラビア開催)でシリア代表と対戦する。

上田は試合後、ハットトリックを達成した記念ゴールを大切そうに抱えて取材エリアに現れた。そのボールには、今回ともに戦った日本代表の選手たち全員のサインが書き込まれていた。

まさに世界に一つしかない宝物といえるボールである。

その記念ボールだが、上田は「僕の友人が今、癌で闘病中なので贈りたいと思っています」と明かした。家族ぐるみで付き合いのある同年代の男性にプレゼントしたいということだ。

「まず初戦、早いタイミングで先制点を取ることが重要になると思っていました。それを自分が決められて良かったです。(ミャンマーは徹底的に守備を固めてきたが?)僕の予想以上でした。言ってみると勝ちに来ていなかった。時間も稼ぐし、一度(前回予選で)10点を取っている相手なので、もう一度は繰り返させないという姿勢で、そういう難しさはありました」

まさにこじ開けてのハットトリック達成。W杯に向けた予選初戦、日本の『9番』が期待に結果で応えた。

鹿島アントラーズを経て、今季ベルギー1部セルクル・ブルージュからオランダ名門フェイエノール・ロッテルダムへ完全移籍を果たした。上田自身は、相手のレベルも決して高くなかったとそこまで大きな喜びを見せていなかったが、その記念ボールをプレゼントできるという話では「ちょっとでも力になれれば」と小さく笑みをこぼしていた。

© SAKANOWA株式会社