習氏、台湾侵攻計画を否定 米中会談で平和統一目指す姿勢

米カリフォルニア州ウッドサイドで会談するバイデン米大統領(右端)と中国の習近平国家主席(左端)=15日(ロイター=共同)

 【サンフランシスコ共同】中国の習近平国家主席はサンフランシスコ近郊での15日の米中首脳会談で、中国が台湾への軍事侵攻を計画しているとの見方を否定した。米政府高官が16日までに明らかにした。習氏は台湾統一のため武力行使を放棄しない方針を示しているが、会談では平和統一を目指す姿勢を強調した。

 習氏は会談で、中国が台湾に関し2027年や35年に軍事行動を起こすことを計画しているという米国での報道を把握していると言及。「そうした計画はなく、誰もこれについて私に話したことはない」と語ったとされる。少しいらだった様子だったという。

 米中両政府によると、習氏はバイデン大統領に台湾への武器支援をやめて平和統一を支持するよう要求。その上で中国は台湾を「必ず統一する」と決意を示した。バイデン氏は「一方的な現状変更に反対する」との米国の立場を改めて伝え、台湾周辺での軍事活動の自制を習氏に促した。

 習氏は中国共産党総書記として3期目入りを決めた昨年の党大会で台湾統一を目標に掲げ「武力行使の放棄は約束しない」と明言した。

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