プールで心肺停止の男児 命を救ったのは現場に居合わせた医師たちだった 広島

東広島市消防局の弓場潤局長㊧から感謝状を受け取った鈴木さん㊨と藤田さん

 広島県東広島市の市消防局は16日、同市西条下見の西条HAKUWAホテルの流れるプールで心肺停止になった男児(10)の救助に当たったとして、藤田博明支配人(55)と現場に居合わせた医師鈴木慶さん(41)=広島市南区=に感謝状を贈った。

 8月14日午後2時5分ごろ、男児が潜ったままになっていることに父親が気付き、プールから引き上げた。男児は呼吸がなく、近くにいた看護師の女性と鈴木さんが心肺蘇生に努めた。

 鈴木さんは家族とレジャーで訪れていた。広島市立北部医療センター安佐市民病院(安佐北区)でフライトドクターを務める経験から、小児救急の環境が整った広島市内の病院への搬送が必要と判断し、ドクターヘリを手配した。藤田支配人は119番し、自動体外式除細動器(AED)を現場に運んだ。

 男児は現場で呼吸が戻り、病院で意識を取り戻したという。鈴木さんは「素早く連携し、命を助けられてよかった」。藤田支配人は「普段から救命講習や事故の防止に努めたい」と表情を引き締めた。

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