西日本パン粉組合が総会 価格対応へ議論

西日本パン粉協同組合はこのほど、エクシブ鳴門(徳島県鳴門市)で秋季総会を開催した。小谷一夫理事長(小谷食品社長)が「久しぶりに集まって総会を開くことができた。顔を合わせしっかり話をしてもらいたい」とあいさつ。

今期新たに就任した、全国パン粉工業協同組合連合会の小澤幸市理事長(富士パン粉工業社長)が「この業界は長年、優等生な商品ということで価格に反映されず、皆さんは苦労されてきたと思う。前に進んでいくための一助となるよう、活動していきたい」と抱負を述べた。

藤川満専務理事が今年の生産量と今後の見通しについて報告。1~9月の全国のパン粉生産量は家庭用が5.6%と減少の一方、業務用が1.2%増えており全体では0.4%のプラスを維持。また、この10月期の麦価は引き下げられたが、イスラエル情勢など懸念材料が多く来年春は再び上昇する見方が強い。

小澤理事長(全国パン粉工業協同組合連合会)

組合員からは「物流費や人件費の増加分をどこで取り返すか。それを考えると下げるのは難しい」「ここ3回ほど続けて値上げを受け入れてもらった得意先には、値下げもあるかもしれない。ただ、下がった分をすべてというわけにはいかない」「小規模の得意先が多いので、上げたり下げたりの労力がかかる。なるべく変えたくない」といった声が上がった。小谷理事長は「いかに理論武装し交渉していけるかが大事ではないか」と総括した。

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