アタランタCEO「ガスペリーニ監督に出会えてとても幸運」 身の丈に合った経営戦略を語る 

写真:アタランタ躍進の礎となったガスペリーニ監督(右)

アタランタは今シーズン、セリエAで6勝2分け4敗の勝ち点21で5位につけており、UEFAヨーロッパリーグ(EL)では3勝1分けでグループDの首位に立っている。

現在アタランタの監督を務めるジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督は、2016-17シーズンに就任した。就任初年度にはクラブを史上最高の4位に導き、EL出場権を獲得。2019-20シーズンには、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でベスト8に進出し、その戦いぶりはヨーロッパを席巻した。毎年のように主力選手を放出しながらもクラブを好順位に導き、強豪チームへと押し上げた。

アタランタのルカ・ペルカッシCEO(最高経営責任者)がガスペリーニ監督やアタランタの経営戦略について、『Sky Sport Italia』に語った。

「アタランタはガスペリーニ監督に出会えてとても幸運だったが、ガスペリーニ監督にとってもアタランタに出会えて幸運だと思う」

「私たちは力を合わせて、素晴らしい結果を達成した。毎シーズン我々は(主力選手が引き抜かれて)ゼロからスタートするが、重要なのは現在と将来の計画だ。過去はある程度しか考慮していない」

今夏にアタランタはラスムス・ホイルンドをマンチェスター・ユナイテッドに7200万ポンド(約134億円)という破格の金額で売却。将来有望な若手選手を育て、高額で売却するスタイルが経営戦略の柱となっている。

「クラブは常に競争力のあるチームを維持する責任がある。そのため移籍市場ごとに、チームの平均年齢を下げるように努めている。クラブの規模を考えると、明らかに近年は満足のいく結果を得ているが、現実を見失ってはいけない。我々はアタランタの歴史を知っており、セリエAで勝ち点40を獲得し、残留という目標を失うわけにはいかない」

「ヨーロッパのカップ戦に参加できたため、私たちは注目を集めることができた。2010年に父(アントニオ・ペルカッシ氏)がアタランタを買収した時の夢は、アタランタをセリエAで10シーズン連続で残留させることだった。今ではその夢をはるかに超えており、多額の投資も可能になった。UEFAチャンピオンズリーグとUEFAヨーロッパリーグの出場権を得るだけで、トロフィーを獲得した気分だ」

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