JR北海道 24年春ダイヤ改正 エアポートの日中6本化 一部特急の全車指定席化も など【今週の交通新聞より】

2023年11月13日~11月17日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JRグループ旅客6社など 「北陸DC」全国宣伝販売促進会議
・JR盛岡支社など 大湊に旧社員寮を活用した賃貸住宅を展開
・JR東日本 「JRE MALLふるさと納税フェスタ in 東京駅」
・JR四国 「4S STAY 阿波池田3号店」開設へ
・JR北海道 24年春ダイヤ改正 エアポートの日中6本化 一部特急の全車指定席化も

11月13日 月曜日

JRグループ旅客6社など 「北陸DC」全国宣伝販売促進会議


JRグループ旅客6社と福井、石川、富山の北陸3県、北陸経済連合会が2024年10~12月に展開する大型観光キャンペーン「北陸デスティネーションキャンペーン」(北陸DC)の全国宣伝販売促進会議が8日、福井市内で開かれた。送客側のJR各社や旅行会社の関係者らに対し、名所、味覚、伝統工芸、温泉など北陸の多彩な観光素材が紹介された。

北陸DCは、北陸新幹線長野―金沢間が開業した15年10~12月以来9年ぶり。今回は来年3月16日に同新幹線金沢―敦賀間が延伸開業することを踏まえて、「Japanese Beauty Hokuriku~日本の美は、北陸にあり。~」をキャッチフレーズ、「『美観』『美食』『美技』『美湯』『美心』の5つの美」をテーマに展開する。

DCの主催は、北陸3県、とやま観光推進機構、石川県観光連盟、福井県観光連盟、北陸経済連合会、JR西日本金沢支社で構成する実行委員会。

会議には、JR各社、地元自治体、旅行会社などから関係者約760人が出席。主催者を代表してあいさつに立った杉本達治福井県知事は「北陸新幹線金沢―敦賀間の開業を控え、北陸は盛り上がりを見せている。北陸ならではのもの、北陸自慢のものを、訪れる方に楽しんでいただけるようにしたい」と抱負を語るとともに、「キャンペーンのテーマである五つの美を組み合わせて、地元の私たちもびっくりするような旅行商品を造成していただきたい」と協力を要請した。

JRグループを代表してJR西日本の長谷川一明社長は「北陸は魅力の宝庫。北陸新幹線敦賀開業の効果を最大限生かすために、魅力ある素材、スポットをつなぎ、新幹線を利用した周遊ルートを提案していきたい。地元の皆さまの尽力により、二次アクセスの整備なども進んでいる。当社としても並々ならぬ決意でスタートダッシュしていきたい」と語った。

この後、地元関係者による観光素材のPR、JR西日本の岡田学鉄道本部営業本部副本部長による北陸新幹線敦賀開業を契機とした取り組みのプレゼンテーションが行われた。ゲストとして、キャンペーンのコマーシャルに出演している女優の中条あやみさんが登場する場面もあった。9、10日はエクスカーション(視察旅行)が行われた。


11月14日 火曜日

JR盛岡支社など 大湊に旧社員寮を活用した賃貸住宅を展開


「リビスタ大湊」12月から

JR東日本盛岡支社とJR東日本東北総合サービス(LiViT)は9日、青森県むつ市内の旧社員寮を活用した賃貸住宅「リビスタ大湊」の営業を開始すると発表した。リフォーム工事を行い、入居開始は12月1日以降を予定。10日から入居者を募集している。

同住宅は大湊線大湊駅から徒歩6分。敷地面積約1775平方㍍、建物は鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ床面積約560平方㍍。2007年9月の建築。部屋数は家具付きの1R(約19平方㍍)20戸。

月額費用(駐車場1区画分を含む)は家賃3万5000円、管理費4000円の計3万9000円。敷金2カ月、礼金不要。


11月15日 水曜日

JR東日本 「JRE MALLふるさと納税フェスタ in 東京駅」


JR東日本は23~26日、東京駅改札内地下1階のイベントスペース「スクエア ゼロ」で、「JRE MALL ふるさと納税フェスタ in 東京駅」を初めて開催する。ふるさと納税の利用が多い年末に合わせて企画したもので、参加自治体の魅力や返礼品を「見て、触れて、味わえる」体験型のイベントとする。山手線ではふるさと納税のラッピング列車も運行中で、駅や列車で「JRE MALL ふるさと納税」加盟自治体の魅力発信に取り組む。

会場では、出展する全国16自治体自慢のふるさと納税返礼品を展示。各地域自慢の酒やおつまみなど特産物の試飲・試食体験や、景品がもらえるじゃんけん大会などのミニステージを開催する。

また、12月まで開催中の「茨城デスティネーションキャンペーン」(茨城DC)の紹介や、ふるさと納税に関する相談ブースも設ける。

出展自治体は、茨城県つくば市、笠間市、土浦市、境町、那珂市、静岡県焼津市、新潟市、甲府市、富山県舟橋村、福井県あわら市、三重県多気町、愛媛県今治市、大分県由布市、佐伯市、佐賀県唐津市、宮崎市。

同社オリジナルの返礼品では、「新宿駅長体験」(東京都新宿区)や、「ふるさと納税で行く列車旅」(盛岡市、長野県軽井沢町、茨城県大子町)、「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」で使えるクーポン型返礼品などを紹介する。

[[ラッピング列車も]] このほか、山手線のE235系1編成(11両)に「JRE MALL ふるさと納税」加盟自治体のイメージ素材をラッピングして運行中。第1弾(27自治体)は12月2日まで、第2弾(28自治体)は同3~30日の予定。


11月16日 木曜日

JR四国 「4S STAY 阿波池田3号店」開設へ


24年2月20日開業 女性旅行者に照準

JR四国は14日、来年2月20日(予定)に徳島県三好市池田町で簡易宿所「彩り旅宿 4S STAY(いろどりりょじゅく フォース ステイ) 阿波池田 池田温泉横」を開業すると発表した。同社が同町で展開する簡易宿所の3号店で、メインターゲットは女性旅行者。あす17日10時から、公式サイトで予約を受け付ける。

4S STAYは、旺盛なインバウンド需 要の取り込みを狙いに、2018年11月に同 町での1号店「古民家宿 4S STAY 阿波池田駅前」、20年4 月に2号店「貸切旅宿 4S STAY 阿波池田 本町通り」をオープンした。

3号店は、訪日需要の回復や多様化する旅のスタイルへの新たな提案として、メインターゲットを女性旅行者とした。所在地は同町マチ2178ノ21、土讃線阿波池田駅から250㍍。銭湯の「池田温泉」に隣接し、周辺には商店街、酒蔵、古い街並みなどが点在している。

施設は鉄骨造り陸屋根4階建て、延べ床面積約140平方㍍の空き店舗を改装する。宿泊施設は1、2階を使用し、1室2人の客室を8室(定員16人)設ける。客室構成は、ダブルベッドルーム1室、2段ベッドルーム7室。

共用設備は、ラウンジスペース、トイレ(女性専用1、共用2)、シャワールーム(各2)、洗面室、キャリーケース置き場など。宿泊料金は1泊素泊まり5000円から。

店舗は既存店同様、同社が旅館業法の簡易宿泊営業許可を取得し、運営管理をオウライ(三好市)に委託する。チェックイン・チェックアウトは「阿波池田駅前」で行う。


11月17日 金曜日

JR北海道 24年春ダイヤ改正 エアポートの日中6本化 一部特急の全車指定席化も


JR北海道の綿貫泰之社長は15日の定例会見で、空港アクセス列車の快速「エアポート」(新千歳空港―札幌・小樽間)について、来年春のダイヤ改正で日中時間帯(9~16時)の毎時6本化を実施すると発表した。今後の訪日客の利用増も見据えたさらなる輸送力増強策。併せて同改正では、着席需要への対応といったサービス向上を目的に、函館、釧路方面特急の全車指定席化も行う。

エアポートは、増加傾向にあった訪日需要に応えようと、2020年3月のダイヤ改正で1日当たりの運転本数を従来の3割増の148本とする「毎時5本化」を実施した。この時期はコロナ禍の始まりとも重なり、一時は減便も余儀なくされたが、新型コロナの5類移行などで直近の旅客需要は回復基調をたどり、新千歳空港駅の乗降人員、航空機乗降人員はコロナ禍前19年度水準まで回復している。日中6本化では、今後一層の増加が見込める訪日客の取り込みを図る。

新たな輸送体系では、日中時間帯の毎時6本のうち、3本を「快速」、1本を「特別快速」(新札幌、南千歳停車)、2本を新たに導入する「区間快速」(北広島―新千歳空港間各駅停車)とする。区間快速は普通列車と置き換えにより実現。札幌―北広島間の普通列車は毎時2本を確保する。

このほか、小樽方面の桑園駅については、利用者が増加していることから、「エアポート」と快速「ニセコライナー」(札幌―倶知安・蘭越間)を終日停車させる。

一方、函館、釧路方面特急の全車指定席化は、「北斗」(札幌―函館間)、「すずらん」(同―東室蘭間)、「おおぞら」(同―釧路間)、「とかち」(同―帯広間)で実施。札幌―旭川間の特急「カムイ」「ライラック」でも、指定席の割合を増やす。指定席化により、着席機会の拡大、駅ホームで並ぶ不便さの解消、車内改札の省略を実現し、快適性が向上する。

これに合わせて、全車指定席化する4列車(区間)に設定する「おトクなきっぷ」は、分かりやすい商品体系を目指し、駅で発売するきっぷの設定を終了。「えきねっと」会員限定の割引商品「えきねっとトクだ値」(乗車券つき)、「お先にトクだ値」(乗車券つき)に統一する。

「えきねっとトクだ値」は設定区間の拡大、「お先にトクだ値」は通年化を行い、4列車全てに商品設定する。割引率や提供席数については、予測乗車率や申し込み時期に合わせたイールドマネジメントシステムの導入によって適正化を図り、空席率の低減につなげる。

特急自由席定期券「かよエール」は、全車指定席化する区間用を「かよエール+(プラス)」として刷新。普通車指定席の空席を利用できるほか、話せる券売機やみどりの窓口で3日前から、追加料金なく座席指定が受けられる設定とする。

乗車列車が未定の場合などを想定した「座席未指定券」も導入する。指定席特急券と同額の設定で、後に座席指定をするか、普通車指定席の空席を利用してもらう(立席利用も含む)。

現在は東室蘭―室蘭間を普通列車としている「すずらん」は、ダイヤ改正以降は札幌―室蘭間全区間を特急として設定。東室蘭―室蘭間の相互乗車に限り、普通車指定席空席を乗車券で利用できるように変更する。普通列車がない石勝線新夕張―新得間に適用する特例と、トマム駅「QRコード乗車駅証明書」精算サービスは、利用座席を普通車指定席の空席とする。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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