仏代表デシャン監督、サリバの競争相手を擁立できないアーセナルに苦言

写真:クラブではポジションが確約されていると言っていいサリバ ©Getty Images

フランス代表を率いるディディエ・デシャン監督が、同国代表DFウィリアン・サリバが所属するアーセナルに苦言を呈し、サリバの代表チームにおける将来性が損なわれる可能性について言及した。イギリス『デイリーミラー』電子版が伝えている。

サリバは2019年夏にサンテティエンヌからアーセナルに移籍したが、すぐにサンテティエンヌにローンで戻され、その後ニースやマルセイユでもプレー。2022年夏にようやくアーセナルに復帰し、以降はセンセーショナルな活躍を見せている。

現在は主にブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイスとセンターバックのコンビを組み、アーセナルでこれまでに公式戦通算49試合に出場しているが、一方でフランス代表では10試合の出場にとどまっており、先発の座が保証されているわけではない。

ポーランド代表DFヤクブ・キヴィオル以外にバックアッパーがいないアーセナルでのサリバの現状について、デシャン監督は次のように警鐘を鳴らしている。

「彼(サリバ)は我々のチームであまり試合に出ていない。クラブでは素晴らしいパフォーマンスを見せているが、代表チームでは、特に多くのローテーションを組んだ試合では、ベストの状態を示せているわけではない」

「彼はクラブでは、週末の試合に出られるかどうかを自問自答するような心理状態にはないのだろう。代表で試合をする時には、彼の代わりを務められる選手はいくらでもいるのだから、いいパフォーマンスを見せなければならないと常に自分に言い聞かせながらプレーしている。クラブの時とは同じ心理状態ではないのだ」

デシャン監督は「彼は次のステップに進むために必要なものをすべて備えている」とサリバの才能を認めているが、所属チームで常に競争の中に身を置いていないと、代表での立場も危ういものになると考えているようだ。

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