宝塚・雪組、団員急死で延期の大劇場公演開幕へ 「態勢整った」12月1日から

宝塚歌劇団の会見を前に、大劇場前に集まった報道陣ら=14日午後、宝塚市栄町1

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)は17日、団員が急死した影響で開幕を延期している宝塚大劇場の雪組公演について、12月1日午後1時の回から公演を実施すると発表した。一方、11月25日から東京宝塚劇場で開幕予定の宙組公演について、歌劇団広報担当者は「現段階で中止の案内はしていないが、生徒の心身の状態を見て、今後何らかのお知らせをする可能性はある」とした。

 雪組公演の再開理由について、同担当者は「公演を行える態勢が整ったため」と説明した。

 雪組公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル/FROZEN HOLIDAY」は当初11月10日に宝塚で開幕予定だった。9月末に宙組団員が自殺とみられる状況で急死し、「団員の心身のコンディションを最優先に対応」するため、開幕が延期されていた。

 宙組公演「PAGAD/Sky Fantasy!」は、宝塚大劇場で2日間3公演のみの上演となり、残りはすべて中止に。団員急死後も、東京宝塚劇場での公演は一時中止をはさみながらも続いており、現在、月組が公演している。宙組東京公演のチケットは10月22日に一般販売し、完売している。

 歌劇団は11月14日に開いた会見で、宙組公演の再開の判断について「出演者の心身の様子を見て、公演を安全に実施できる見込みがたったら実施したい」としており、対応が注目されている。(小尾絵生)

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