
鹿児島県は17日、喉の痛みや結膜炎などを伴う咽頭結膜熱(プール熱)の流行発生警報を県内全域に発令した。1医療機関当たりの患者数が3.08人となり、発令の基準となる3人を超えた。警報発令は2019年12月以来4年ぶり。
県健康増進課によると、6~12日に県内51の定点医療機関から報告があったのは157人と前週より61人増えた。1医療機関当たりの人数を保健所別で見ると、鹿児島市7人、鹿屋6.4人、出水4.67人が警報レベルを超えた。全国で感染者が多い傾向がある。
咽頭結膜熱は、アデノウイルスの感染によって起こる小児疾患。プールでの接触やタオルの共用で感染することがあり、プール熱と呼ばれる。5~7日間潜伏し、発熱や頭痛、喉や目の痛み、充血などが3~5日続く。せきやくしゃみによる飛まつや手指接触を介し、上気道や結膜から感染する。
黒崎光生課長は「アルコール消毒が効きにくいとされており、流水や石けんによる手洗いを徹底してほしい」と呼びかけている。