監督引き抜かれて成績向上のブライトン、CEOがデ・ゼルビ招へいの裏側語る 「ロベルトはリストのトップにいた」

ブライトンを成功に導いているデ・ゼルビ監督[写真:Getty Images]

ブライトン&ホーヴ・アルビオンはロベルト・デ・ゼルビ監督の退団にもしっかりと備えているようだ。イギリス『talkSPORT』が伝えた。

プレミアリーグでも健闘するチームを作り上げていたグレアム・ポッター前監督が2022年9月にチェルシーに引き抜かれ、代わりにデ・ゼルビ監督を招へいしたブライトン。結果的にこの人事は的中し、今シーズンはクラブ初のヨーロッパリーグ(EL)の舞台を経験している。

クラブの高経営責任者(CEO)を務めるポール・バーバー氏は、マイアミで行われた『Soccerex』主催のイベントでこの監督人事に言及。デ・ゼルビ監督は常にポッター氏の後任候補のトップにいたと明かしている。

「優れた選手やスタッフはいつだってライバルから注目されるものだ。我々はそのことについて現実的に考え、準備をし、そういった事態を想定しながらプランを立てるようにしている」

「不運にもグレアム・ポッターをチェルシーに引き抜かれた時は大変だった。シーズンが始まって1カ月で監督を失うのは望ましくない。我々は必要に応じて監督との契約を検討するための小さなリストを常に作成しており、ロベルトはそのリストのトップにいた」

「ここまでは本当にうまくいっている。我々はロベルトがクラブのためにしてくれていること、そしてこのスカッドの選手たちがもたらしていることを楽しんでいる。ロベルトは素晴らしい仕事をしてくれたし、彼や我々のサッカーを見たことがない関係者は世界中のどこにもいないと思う」

また、バーバー氏はデ・ゼルビ監督の後釜候補もすでにいるのかという問いに「その通りだ」と返答。備えておくことが大事だと主張した。

「(選手やスタッフを失う)紆余曲折を乗り越えるために、後任への引き継ぎプランをきちんと立てることが私の責務だ。結局のところ、どのサッカークラブも選手やスタッフをいつかは失うものなのだから。 いつそうなってもいいよう、我々はただ準備と心構えをしておくだけだ」

「突然の変化に直面した際、後任を検討するための下調べをしていなかったために空白の期間が生じることほど最悪なものはない。準備は極めて重要だ」

その一方、後任を準備しているからといって引き抜きに抗わないことは「決してない」とコメント。優秀な人材の流出を避けるための努力をしていると語った。

「契約面でも財政面でも、我々はできる限り自分たちを守る。そして、優秀な人材が我々と一緒にいたいと思うような環境を作り出せるよう努めている。この考えが長年にわたり我々を支えてきたが、移籍を望む人物に対しては現実的な対応をする」

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