兵庫・北播磨の紅葉、ゆっくりペース 映えスポットやきもき 見頃は週明け以降に

色づきつつも、一部に緑が残るメタセコイア並木=17日、西脇市上比延町

 11月も半ば。週末はカメラを手に紅葉の名所を訪れ、秋の訪れを感じたいところだが、西日本全域で木々の色づきが遅れている。厳しい残暑が原因で、兵庫県北播磨地域でも数日~10日ほど、ピークの遅れが目立つ。恒例のスタンプラリー「秋色きたはりま」の掲載スポット8カ所に現在の状況を尋ねたところ、今週末はまだ青々とした葉が残る所が多そう。見頃を迎えるのは週明け以降、今月下旬となりそうだ。(伊田雄馬、敏蔭潤子)

 紅葉の時期は夏以降の気温が関係し、昼夜の寒暖差が大きいと色づきが良くなるとされる。日本気象協会によると、今年は9月と11月上旬の気温が異例の高さとなり、紅葉のペースがゆっくりになったという。

 秋色きたはりまは西脇市、加西市、加東市、多可町の観光協会でつくる「北播磨広域定住自立圏」の連携事業。スタンプの台紙には過去の経験から、いずれも11月中旬からが見頃と明記されているが、実際には遅れが見込まれる。

 御嶽山上にある紅葉の名所、播州清水寺(加東市)は、モミジやイチョウなど千本以上を植栽。担当者によると、色づきのペースは昨年より1週間から10日ほど遅いという。「今週末からは冷え込みが予想され、来週がピークでは。散るのも遅くなり、今月下旬まで紅葉を楽しめそう」と話す。

 日本へそ公園(西脇市)では、黄金色に輝く自慢のメタセコイア並木がまだら模様。約70本が並ぶ光景は、秋のインスタ映えスポットとして知られ、おおむね色づいているが、今年はところどころ緑の木が混ざっている。市観光物産協会は「黄金色一色に染まらないまま、散ってしまう可能性もある」と気をもむ。

 羅漢寺(加西市)では18、19日の午後5~8時、県指定文化財の「五百羅漢」を照らす恒例のライトアップがある。真っ赤な紅葉を背に、優しい表情の石仏群が照らし出される人気の催しだが、境内のモミジはほとんど緑のまま。ミニコンサートなどは予定通り実施する方針だが、「紅葉についてはもう少ししてから足を運んでほしい」と同寺。

 その他、西林寺(西脇市)では今月下旬にモミジやイチョウが見頃に。多可町では、余暇村公園で19日まで夜間のライトアップを実施し、ラベンダーパーク多可では月末ごろにドウダンツツジが見頃を迎える。加東市の播磨中央公園では昨年より3、4日ほど紅葉が遅れ、週明けにピーク。加西市の奥山寺も、例年より色づきが遅いという。

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