小野塚勇人(劇団EXILE)&武藤 潤(原因は自分にある。)× 富永勇也 主演 板垣恭一 脚本作詞演出 × 桑原まこ&桑原あい 音楽 新感覚ミステリ・ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』 開幕

ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』が11月18日、サンシャイン劇場にて開幕。
高校在学中に「無気力探偵面倒な事件、お断り」でデビューした注目の若手作家・楠谷佑原作による、全寮制男子校×本格ミステリ『ルームメイトと謎解きを』が、オリジナルミュージカルになる。
脚本・作詞・演出を手掛けるのは、ミュージカル、ストレート・プレイとジャンルを問わず多くの作品を演出し、『FACTORY GIRLS ~私が描く物語~』が第 27回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞した板垣恭一。音楽には、様々な作品に参画し、各演出家より絶大な信頼を得る桑原まこ、そして彼女の実妹でもあるジャズ音楽家の桑原あいの姉妹音楽家による、豪華コラボレーションによるオリジナル楽曲を生演奏で。
主演の兎川雛太(とがわ・ひなた)役には、小野塚勇人(劇団EXILE)と、ボーカルダンスグループ「原因は自分にある。」のメンバーとしても活躍する武藤潤がWキャストで出演。同じく主演・鷹宮絵愛(たかみや・えちか)役を富永勇也が演じ、その他、物語の舞台となるあすなろ館の住人、園部圭役に長江崚行、有岡優介役に健人、志儀稔役に加藤将、五月女唯哉役に横山賀三、棗誠之助役に山野光、元村瞬役に 松村優。さらに、物語のキーとなる生徒会長の湖城龍一郎役に加藤良輔、大河原先生役に陳内将、千々石警部役・倉林沙奈役ほかに青野紗穂、そして、郷田忍警部補役に鈴木壮麻
全寮制男子校で起きた、不可解な殺人事件。予想外の結末に驚愕する、至極の学園ミステリ・ミュージカルがいよいよ開幕。

通路から柔道着を着た面々が登場、体育会系な出だし。大河原先生(陳内将)はジャージで竹刀を持っている、いかにも男子校といった雰囲気。歌いながら空手の型。この物語の主人公・兎川雛太(小野塚勇人/武藤潤)は2年生に進級したばかり。いかにも気のいい奴、といった感じの男子高校生。「16になっても可愛いと言われることがある」と雛太。このバリバリ男子校に1人の転校生がやってきた。鷹宮絵愛(富永勇也)、クールでいかにも頭が良さそうな風貌。「探偵みたいな奴」と歌う。

ミュージカルなので、ほぼ歌で進行していく形式。学園生活、寮なので彼らの楽しみの一つが寮のご飯。そんな学園生活が描かれつつ、登場人物のキャラクターもさりげなく『紹介』。生徒会長の湖城龍一郎(加藤良輔)は常に上から目線で威圧的、しかも理事長の息子。今の『コンプライアンス』に当てはめると完全アウトな人物。そのほかの学生たち、どこかにいそうな男の子たち、ついつい『誰それに似てる』などと思ったり、自分自身の学生生活をふと思い出したり。前年に不幸な事件が、生物部だった浅香という寮生が自室で自殺。よって旧寮「あすなろ館」は今はたったの6人しかいない。浅香に対して、もっと何か力になれることがあったのではないかと心優しい雛太は悔やんでおり、その浅香と同じ生物部で先輩後輩の仲だった園部(長江崚行)も元気がない。皆、それが心のどこかに引っかかっている。そんな折に、なんと殺人事件が!生徒会長の湖城龍一郎が無惨な姿で発見された。だが、ここは閉ざされた寮、犯人は?動機は?というのが大筋の流れ。

このメインキャラクターの兎川雛太と鷹宮絵愛、身長差もあるが、タイプが全く違うキャラクターで、凸凹コンビ、この2人が協力しあって事件を解決に導くのだが、その過程、最初は絵愛が新入生で少々変わり者ということで距離があったが、互いを知るにしたがって友情が芽生え、「ヒナ」「エチカ」と呼び合う。背が低く、ちょっとちょこまか動く、明るく、気さくな雛太、無愛想で動物にしか心を開かない絵愛、少しづつ、『友達』になっていく。「信じてくれたことが信じる理由」という台詞がでてくる。互いを信頼しあう。また、同級生や先輩後輩たちなど身近な存在を疑ってみなければならないというところは胸が痛くなる。それでも鷹宮絵愛はひとつずつ丹念に容疑者を外していく。2幕のラスト近く、意外な人物の仕業とわかるが、ここは感涙。

歌われる楽曲は27曲、1幕、2幕それぞれ1時間ちょっとずつ。物語のあらすじだけ聞くとなんだかハードでキリキリした印象だが、随所にユーモアたっぷりな場面が用意。鷹宮絵愛が無類の動物好きでハリネズミを飼っており、そのハリネズミに話しかけるシーンは思わず笑いが。また、園部が生物部で飼育しているグリーンイグアナのケースごと突き落とされたことを知った絵愛が動物を傷つけられたことに腹を立てるシーン、「あのクールキャラが…」と思わせるほどに熱く怒る。また、兎川雛太は語り部的な役割も担う。ミステリーの要素と学園ものの要素がうまくマッチ、そして音楽、脚本・作詞・演出は、ノリにノってる板垣恭一、音楽は桑原まこと桑原あいの姉妹、生演奏というのがなんとも嬉しい。公演は18日からサンシャイン劇場にて。なお、この公演、DVD化が決まっている。完全受注生産、劇場で予約すると特典がついてくるとのこと。詳細は公式サイトを。

初日前の公開稽古の前に簡単な挨拶。
小野塚勇人(劇団EXILE)「明日から初日を迎えます。このメンバーで、限られた時間の中で、密度の濃い稽古をしてきたので、明日からこの『ルームメイトと謎解きを』の世界観、観に来ていただける皆さん、感じていただけるように。楽しみにしております」
富永勇也「ここまで無事に辿り着けたことで安心しています。同時に初日が明けて、観ていただく今まで作ってきたこと、培ってきたことをたくさん届けられるように頑張りたいと思います」
長江崚行「稽古場から和気藹々と楽しく、やる時はしっかりやり…男子高校生、観ているお客様が隅々まで楽しんでもらえるように頑張ります」
加藤 将「限られた稽古期間の中で…男子校の楽しさ、そういうシーンもたくさんあります。人間味のある話、タイトルだけだと多分、わからない…本番、頑張っていきたいと思います」
山野 光「ここまでたどり着いたかっていう気持ちとともに、自分のこの作品の役割と、それぞれ、素敵なキャストの皆様と、それぞれの役割…稽古はすごく楽しかったです。本番が楽しみです」
健人「寮長としてみんなを引っ張っていけるように頑張っていきたいと思います!ミステリーということで、いろんな登場人物の視点から物語を観ることによって、何度でも楽しんでいただけたら嬉しいです(「ハキハキしてる!」と共演者の声)」
横山賀三「心がウキウキするようなキャストさんばかりなので…稽古の時から楽しくって、お客さまに届けるのがすごく楽しみです、精一杯頑張ります」
松村 優「等身大の高校生時代に戻ったような感じで観ていただけたら、より僕たちと一緒に楽しんでいただけたら。ここまでみんなでやってきて、素敵な作品を届けられたら」
加藤良輔「ここまでみんなと一生懸命積み上げてきてきたものをしっかり…観に来てくださるみなさんに楽しんでいただけたら」
陳内 将「大河原先生以外の感覚みたいなものを持っている瞬間がございまして、そういった点においても観終わった後に『こういうこと、言ってたんだ』とか『こうきたか』というのが個人的にはありますので、稽古してきたものを精一杯!」
青野紗穂「みなさんが言ったこと、そのままですけど、稽古期間、短い中でこのメンバーだからこそ、ここまでこれたなっていうのがあると思います。先輩方の背中を見ながら…観に来てくださる方々、手放しで、ただただ、遊びに来ていただければ」
鈴木壮麻「僕は演出家の板垣さんと作曲の桑原さん、この作品に出たいなーと思ってたので、本当にワクワクしながら稽古に通って…瞬発力がすごい若者たちを目の当たりにして、稽古場で『僕はどうやったら?』とずっと思ってたのですが、彼らからいっぱい刺激を受けて、自分なりに楽しい稽古期間を過ごすことができました。この作品を観ていただいて、観終わったあと、クラスメイトがソウルメイトになっていくその瞬間を、多分、皆さん体感していただけると思います。観終わったあと、学校で一緒に楽しんだ友達に電話したくなる、声を聞きたくなる、そんな作品になればいいなと思います」
板垣恭一「原作を見つけまして、パッとみて『芝居になるんじゃないかな』という勘とともに、早速読み始めて読み終わって『これはミュージカルにしてみたいな』と思いました。原作が面白い、まんまと騙されて、犯人がわからなかった、『うわーそうなんだー』っていう感じを出したいと…。あとは若い人たちがたくさん出てくる、わちゃわちゃした話でもあるので、舞台上でみんなが走り回っている感じとかイメージできた。音楽の桑原まこさん、今回は桑原あいさんという妹さんと2人。僕はまこさんとは、タッグを組んできて、ありとあらゆることに応えてくださってるので、今度もきっとかっこいいのをかいてくれるんじゃないかな?と思って。作品と音楽の良さが一つ、見どころ、それを入り口にする、演劇だから、の情報の出し方…たとえば男の子たちがたくさん走り回っている、ジタバタしてる物語で…あとはベテランの男の子(鈴木壮麻のこと、「男の子です!」といい一同大笑い)、今回、楽しかったです。みなさん、ものすごくやる気満々でついてきてくれた、ずっと笑いながら稽古をやってる状態で、その楽しさとミステリーの部分が届いたら幸いです」
最後に締め。
小野塚勇人「僕は今年30歳になるのですが、現在の年齢の約半分の16歳の役に挑戦させていただくことに。昔、15、16年前の自分を思い出して、稽古場から男子校みたいなことをやってきまして。ただ、今、自分が一番若いな、と思っています(笑)。この作品を通して、ミステリー、謎を解くところのドキドキ感と、青春っていうんでしょうか、この若いみんながはちゃめちゃに舞台上でいきいきと演じている姿を見て、パワーとエネルギーを受け取ってもらえると思っていますので、明日から1公演1公演を必死にやりますので、ぜひ劇場で!お待ちしております」
富永勇也「まだ、当日券があるということで、ぜひ劇場に足をお運びいただければ幸いです」

物語
同室の迷コンビが挑む、青春ミステリ。俺を信じてくれたことが、お前を信じる理由だー
全寮制男子校である霧森学院の旧寮「あすなろ館」。昨年起きた“ある事件”のせいでほとんどの生徒が新寮に移ってしまい、 今はたった6人の生徒しか入居していない。あすなろ館の住人の一人・兎川雛太が2年に進級した始業式前日、新たな入居者がやってきた。今年度から学院に編入してきた鷹宮絵愛。彼は動物にしか心を開いていない変人だが、優れた頭脳の持ち主 だった。奇しくも同室になった二人は、最初は反発するも次第にお互いを知っていく――。
しかし、ある日、あすなろ館に向かう遊歩道の途中にある東屋で、学内で絶対的な権力を持つ生徒会長の湖城龍一郎が何者かに殺害された。現場の状況から、犯行が可能なのはあすなろ館の住人だけである。
転入生のエチカは湖城から目を付けられていたため、犯人の最有力とされてしまう。雛太はエチカの嫌疑を晴らすため、捜査を 始めるが――!?

概要
タイトル:ミステリ・ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』
日程・会場:2023年11月18日(土)~11月26日(日) サンシャイン劇場
出演:小野塚勇人(劇団EXILE) 武藤 潤(原因は自分にある。)※Wキャスト 富永勇也
長江崚行 健人 加藤 将 横山賀三 山野 光 松村 優/加藤良輔 陳内 将 青野紗穂/鈴木壮麻
神澤 直也 半澤 昇 森山晶之 吉村健洋 大崎聖奈 光由
原作:楠谷 佑 「ルームメイトと謎解きを」(ポプラ社刊)
脚本・作詞・演出:板垣恭一
音楽:桑原まこ 桑原あい
主催・企画・製作:ミステリ・ミュージカル『ルームメイトと謎解きを』製作委員会

公式HP:https://musical-roommate.com/

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