古江彩佳のパッティングは“ボール2個打ち”で整う「正面衝突をうまくする」

「65」の猛チャージで22位から8位に浮上した古江彩佳(撮影/村上航)

◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 2日目(17日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6556yd(パー72)

古江彩佳が8バーディ、1ボギーの「65」をマークし、通算10アンダーの8位と初日22位からジャンプアップに成功した。

いきなり3連続バーディで発進。1番(パー5)は上から5mの速いラインがピンにカツンと当たってカップイン。2番も下りが入る6mを沈めると、3番はセカンドを1m強に絡めて獲った。「しっかり打ち切れた」とうなずくパッティングが決まり、ショットの流れも良くなる好循環だった。

出だし3連続バーディで流れに乗った(撮影/村上航)

8番(パー3)で10mを流し込むなど、ミドルパット以上の距離もカップに消えていくのが古江らしいチャージでもある。前週は米ツアーで7カ月ぶりとなる予選落ちを喫し、修正ポイントのひとつがパットにおけるインパクトの緩みだったという。

「パワーを伝えたまま当てるイメージ」を養う上でも、昨年から続けているのが左右に並べて置いた2個のボールを一度に打つ練習。この日のスタート直前の練習グリーンでも何度か繰り返した。

パッティングが冴えわたった(撮影/村上航)

確認するのは2個のボールの転がり。トウ側のボールが先行すれば引っ掛け気味といった具合にフェースの向きのチェックも兼ねる。「“正面衝突”をうまくするという練習。(うまくできて)『行ける!』って日もあります。きょうはそこまでだったんですけど…」と笑いつつ、確立しているルーティンは立て直しの近道になる。

2日間でフェアウェイキープ失敗はゼロ(撮影/村上航)

10月に韓国で行われた「BMW選手権」初日には「64」をマークしているが、「こっちの(コースの)方がどっちかというと、風の読みだったり、距離だったりは難しいと思うので」と感じた手応えは上回る。特にパッティングは会心ともいえる出来だった。

首位と4打差で週末へ(撮影/村上航)

首位に立つ畑岡奈紗をはじめ、年間女王を決めるシーズン最終戦らしく上位陣は実績十分の面々が並ぶ。「まだ終わりではないので。強いメンバーが集まっていますけど、そこは意識せずに自分に集中して戦いたい」。1ラウンド伸ばしたくらいでは気持ちを緩めない。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)

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