犯罪や非行した人の立ち直りを支援 功労あった保護司など表彰

 犯罪や非行をした人の社会復帰や立ち直りを地域で支える活動に取り組み、功労のあった個人や団体を称える表彰式が17日、宇都宮市内で開かれました。

 これは犯罪や非行のない誰もが暮らしやすい社会を目指そうと、刑務所から仮釈放された人や非行で保護観察となった少年の立ち直りを、地域で支える更生保護事業で功労のあった保護司や協力団体などを称えようと行われているものです。17日は、法務大臣表彰を受章した足利保護区の浅井亮道さんなど18人の保護司を含め、15の表彰で24の団体と約380人が表彰されました。

 更生保護事業を巡っては、立ち直りを支援する保護司のなり手不足や高齢化などが全国的に深刻な状況となっています。非常勤の国家公務員でありながら無報酬のボランティアとして活動する保護司は、全国に約4万7千人いるとされ、栃木県内では17日現在、定員の927人を120人以上下回る過去10年で最も少ない806人となっています。企業が定年を延長したり、地域の結びつきが薄れる中保護司の活動を取り巻く環境は今後ますます厳しくなることが想定されます。

 あいさつに立った法務省関東地方更生保護委員会の大塲玲子委員長は「社会情勢が変化するなか更生保護に期待される役割も転換期に来ている」と述べ、国や自治体と民間のより一層の連携強化を期待しました。

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