13年ぶり、じゃんがら念仏踊り 福島県大熊町の神社

福島県大熊町長者原地区に再建された神社で「長者原じゃんがら念仏太鼓踊り」を奉納する人たち=18日午前

 福島県大熊町の長者原地区に今夏再建された神社で18日、東京電力福島第1原発事故後初めて町の無形民俗文化財「長者原じゃんがら念仏太鼓踊り」が奉納された。いわき市に避難を続ける住民の山口三四さん(79)は、13年ぶりの踊りについて「先祖が残した文化で、毎年行う当たり前のものだった。これで終わりではなく、始まりだ」と感慨深げに話した。

 各地から集まった約20人の住民が見守る中、太鼓やかねの軽快なリズムに乗り、息の合った踊りが披露された。

 長者原地区は大部分が帰還困難区域のままで、中間貯蔵施設も立地。山口さんは神社の再建を「古里を失いたくない、その心のよりどころを求めた」と言う。

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