Perfume衣装の魅力と技術に迫るトークショー 作り手が工程紹介、衣装本編集者「縫製やパターンの技術が本当に素晴らしい」と絶賛 兵庫

衣装への思いを語った桜井利彦さん(左)と松丸千枝さん=神戸市中央区脇浜海岸通1

 女性3人組ユニット「Perfume(パフューム)」の衣装展「Perfume COSTUME MUSEUM(コスチューム・ミュージアム)」(神戸新聞社など主催)の記念トークショーが18日、会場の兵庫県立美術館(神戸市中央区)であった。訪れた約230人を前に、衣装を制作してきたドレスメーカー桜井利彦さん(53)と、文化出版局のファッション雑誌「装苑」編集部の松丸千枝さん(38)が対談した。

 本展は衣装本「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」(文化出版局刊)を基に企画。ライブなどでまとった約180着を飾る。

 松丸さんはこの本の編集過程で、間近で見ないと分からない細部の装飾まで「なんて美しくかわいいんだろう」と魅せられ、「本でちゃんと伝えるにはどうしたらいいか、すごく考えた」と振り返る。「衣装はパフュームさんの表現の軌跡。縫製やパターンの技術が本当に素晴らしく、デザインが楽曲の世界を伝えるものとして完璧に機能している」と絶賛した。

 桜井さんは、デザイン画を受け取って衣装を仕上げるまでの工程を紹介。ファッション業界では、型紙を製図ソフトで描くのが一般的になる中、パフュームの衣装をすべて手描きしており「速いし、自由度が高い」と言う。21年の楽曲「ポリゴンウェイヴ」の立体的な曲線美を備えた衣装などに試行錯誤したといい、「大変なものの方が愛着がわきます。毎回毎回実験です」と語った。

 型紙など制作資料も飾る本展は26日まで。月曜休館。一般1800円、高校生以下無料など。同美術館TEL078.262.1011 (小林伸哉)

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